色彩学
NCS(ナチュラルカラーシステム)の仕組みと色彩体系の解説

NCS(ナチュラルカラーシステム)の基本概念、色相環、黒色度・白色度・純色度による色彩の表現方法や歴史について詳しく解説します。
📌 主なポイント
- ✓NCSの正式名称はナチュラルカラーシステム(Natural Color System)である。
- ✓ヘリングの反対色説に基づく6色(赤・黄・緑・青・白・黒)を基本色としている。
- ✓1990年にスウェーデン工業規格(SIS)に採用された。
NCS(ナチュラルカラーシステム、英: Natural Color System)とは、人間の色の知覚をベースに体系化した顕色系の一つです。ヘリングの反対色説に基づき、人が感じる色の見え方を数値で表現できることが特徴です。

歴史と発展
NCSの最初のバージョンは、スウェーデンの心理学者であるトリグヴェ・ヨハンソンやスヴェン・ヘッセルグレンらを中心に、心理的尺度で色を表す考え方として開発され1981年に完成しました。現在のバージョンは、アンダース・ハード、グンナー・トンクイスト、ラース・シヴィクらによって発展させられ、彼らはこの色彩研究の功績により1997年に国際色彩学会(AIC)のジャッド賞を受賞しています。1979年にはカラーアトラスが発行され、1990年にスウェーデン工業規格(SIS)に採用されたほか、ノルウェーやスペインの規格としても取り入れられ、ヨーロッパを中心に普及しています。
色相の構成

NCSでは、赤(R)・黄(Y)・緑(G)・青(B)の有彩色4種と、白(W)・黒(S)の無彩色2種類を基本色としています。有彩色4つの隣り合う色相の間にはそれぞれ9つの中間色が置かれ、合計40色で色相環が形成されます。
黒色度・白色度と純色度

NCSの等色相面は、黒色度(blackness)と白色度(whiteness)を底辺、純色度(chromaticness)を頂角とする二等辺三角形の形をしています。マンセル表色系のような「明度」や「彩度」の概念の代わりに、黒色度と純色度がそれぞれ類似的な表現を担っています。
よくある質問
NCSとは何の略ですか?
ナチュラルカラーシステム(Natural Color System)の略称です。
NCSの基本色はいくつありますか?
有彩色4種(赤・黄・緑・青)と無彩色2種(白・黒)の合計6色を基本色としています。
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参考文献
槙究著『カラーデザインのための色彩学』(2006年、オーム社) / DIC color & comfort “NCSとは” / 大日精化 “表色系システム” / 東洋インキ “仕事でつかえる色彩学” (2014年) / AIC - International Colour Association “Judd Recipients”