道具・技術
網(ネット)の構造・歴史・用途に関する総合解説

糸や鋼線などを格子状に結びつけた「網(ネット)」の歴史、漁網や陸上網などの用途別分類、金網、さらに生物に見られる網状構造について解説します。
📌 主なポイント
- ✓網(ネット)は柔軟性に富む糸や鋼線などを格子状に結びつけた製品である。
- ✓1907年に広井式足踏かえるまた機が発明され、1925年には無結節網機が完成した。
- ✓網の用途は大きく漁網と陸上網に分類される。
網(あみ、网)とは、柔軟性に富む糸や鋼線などを格子状に結びつけた形状の製品である。英語ではネット(net)とも呼ばれる。

古くから虫や魚などの捕獲・採取に用いられたり、容器として物を入れる用途に利用されている。通気性が高いため、密閉性が必要な用途には不向きである。なお、網の形状から転じて、多くのものが複雑に結びついた状態や関係を「網(もう)」と呼ぶようになり、連絡網や情報網、通信分野のネットワークなどの言葉でも使われている。
繊維製品としての網の歴史
かつて網は手作業で編んで製作されていたが、日本においては明治時代中期以降に機械化が進んだ。1907年(明治40年)に「広井式足踏かえるまた機」という製網機械が発明され、1925年(大正14年)には「無結節網機」が完成したことで、工業としての製造が本格化した。
用途による分類
網は用途によって漁網と陸上網に大別される。
漁網
漁網は漁業用の網であり、漁法や使用海域によって旋網用、曳網用、定置網用、刺し網用、海苔網用、養殖網用など多様な種類が存在する。
陸上網
陸上で使用される網は用途が幅広く、農業用、建設用、スポーツ用などに分けられる。農業用ネットには防虫ネットや防風ネットなどがあり、建設用ネットには安全ネットや落石防止ネットなどが含まれる。また、スポーツ施設で使われる防球ネットなども陸上網の一種である。

可動式の防球ネットや、立入防止・ゴミの飛散防止用ネットなども広く利用されている。


金網
金属製のものは金網と呼ばれ、焼き網など調理器具としても活用される。

その他の網状製品
ヘアネットや網タイツなどのファッションアイテム、果物を保護するフルーツキャップ、排水口の水切りネットなども網状の構造を持つ。

生物の世界における網
自然界においても、クモの網をはじめとする生物が作り出す網や、アミミドロなどのように生物の体自体が網状になった事例が見られる。


よくある質問
網(ネット)とはどのような製品ですか?
糸や鋼線などを格子状に結びつけた形状の製品であり、捕獲や容器、防護など幅広い用途で利用されます。
製網機械の歴史において重要な発明は何ですか?
1907年の「広井式足踏かえるまた機」の発明や、1925年の「無結節網機」の完成が挙げられます。
網は用途によってどのように分類されますか?
大きく漁業用の「漁網」と、農業・建設・スポーツなどで使われる「陸上網」に分類されます。
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参考文献
- 岡崎信用金庫「工業-繊維製品-」
- 日東製網株式会社「沿革」2007年。