メディア

新聞の歴史、構造、およびメディアとしての特性

新聞の歴史、構造、およびメディアとしての特性
社会情勢やニュースを定期刊行する紙媒体である新聞の歴史、分類、判型、および現代社会におけるメディアとしての役割について解説します。

📌 主なポイント

  • 新聞は社会情勢一般や特定分野の出来事を報じ、定期刊行される紙媒体である。
  • ユネスコの基準において、日刊紙は週4回以上発行される新聞を指す。
  • 1605年に世界初の週刊新聞『Relation』がアルザス地方のシュトラースブルクで創刊された。
  • 日本における最初の日刊紙は1870年に創刊された『横浜毎日新聞』である。

新聞(しんぶん、英: newspaper)とは、社会情勢一般や特定の分野における出来事を報じ、対象とする層の中で広く読まれることを前提に定期刊行される紙媒体である。

概説

新聞は、世界規模の出来事から地域社会のコミュニティ内部に至るまで、多様な情報の伝達手段として発行されている。新聞社と呼ばれる専門の報道機関が発行するものは影響力が広く、一般に発行部数に比例して社会的な影響力を持つ。ラジオ、テレビ、雑誌とともに「マスコミ四媒体」の一つに数えられる代表的なマスメディアである。

情報の速報性や逐次性が重視される一方、書籍や雑誌のような強い個性や高い保存性を持たない低質の紙(新聞紙)に印刷されて広く流通する点が特徴とされる。インターネットや放送メディアが発達した現代においても、取り扱いの簡便さや情報の共有性の高さから、依然として有力な情報媒体としての地位を保っている。

分類

新聞は、刊行間隔、配布地域、内容、および判型によって多様な種類に分類される。

刊行間隔による分類

もっとも一般的なものは毎日刊行される日刊紙であり、朝刊と夕刊に分かれる場合が多い。ユネスコの基準では、週4回以上発行される新聞が日刊紙として扱われる。その他、週刊紙、旬刊紙、月刊紙、季刊紙などが存在するほか、重大な事件が発生した際には臨時で「号外」が発行されることがある。

配布地域による分類

日本の新聞は、主に全国紙、ブロック紙、地方紙の3つに分類される。全国紙は国土全体を対象とするものであり、ブロック紙は複数の県にまたがる広域地方圏を対象とする。地方紙は一つの県やさらに小さな地域を対象としており、第二次世界大戦中の統制によって「一県一紙」体制が形成された歴史を持つ。

内容による分類

多くの新聞はニュース全般を広く取り扱う一般紙である。知的階層向けの「高級紙」と、大衆向けの「大衆紙」に分けられる国もある。また、特定の業界や分野に特化した専門紙・業界紙、経済動向を中心に扱う経済紙、娯楽やスポーツを中心に扱うスポーツ新聞、政党や宗教団体などの機関が発行する機関紙などがある。

判型による分類

新聞のサイズ(判型)には、国内一般紙の多くが採用するブランケット判や、イギリスの一般紙で用いられるブロードシート判などの大型判型がある。小型の判型ではタブロイド判が代表的であり、大衆紙や夕刊スポーツ紙などで広く採用されている。

歴史

15世紀末から16世紀にかけてヨーロッパ中央部のドイツ語圏で不定期刊の「ニュース」が発行されるようになり、1605年には世界初の週刊新聞『Relation』がアルザス地方のシュトラースブルクでヨハン・カロルスによって創刊された。1650年にはライプツィヒで世界初の日刊紙が誕生した。

18世紀の産業革命や市民革命を経て新聞は大衆化し、19世紀には輪転機やロール紙、ライノタイプ鋳植機などの技術革新により印刷コストが大幅に改善された。日本においては、江戸時代の瓦版を経て、幕末から明治時代初頭にかけて近代的な新聞が創刊され、1870年には日本初の日刊紙である『横浜毎日新聞』が発行された。

よくある質問

新聞の「日刊紙」の定義は何ですか?
ユネスコの基準においては、必ずしも毎日発行でなくともよく、週4回以上発行される新聞が日刊紙として扱われます。
日本の配布地域における新聞の分類はどのようになっていますか?
日本の新聞は、主に全国紙、複数の県を対象とするブロック紙、一つの県や地域を対象とする地方紙の3つに分類されます。
世界で初めて発行された週刊新聞は何ですか?
1605年にアルザス地方のシュトラースブルクでヨハン・カロルスによって創刊された『Relation』が世界初の週刊新聞とされています。

関連記事

メディアジャーナリズムマスメディアタブロイド輪転機

参考文献

  • 「メディアとジャーナリズムの理論 基礎理論から実践的なジャーナリズム論へ」仲川秀樹・塚越孝著 同友館 2011年
  • 「新版 マス・コミュニケーション概論」2009年
  • 「図説 日本のメディア」藤竹暁編著 NHK出版 2012年