地理・法律

日本の二級水系制度と河川法上の位置づけ

日本の河川法に基づいて定められる二級水系の定義、指定方法、管理区分、および沖縄県における特例措置について解説する百科事典記事です。

📌 主なポイント

  • 二級水系は、河川法において一級水系以外で公共の利害に重要な関係がある水系として規定されている。
  • 二級河川の指定および管理は、原則として都道府県知事によって行われる。
  • 沖縄県においては、沖縄振興特別措置法に基づき、一部の二級河川で国土交通大臣による直轄管理やダム事業が行われている。

二級水系(にきゅうすいけい)とは、日本の河川法に基づいて定められた一級水系以外の水系の中で、「公共の利害に重要な関係がある水系」を指す法的区分である。本流が二級河川であり、支流も二級河川または準用河川である場合、その本流の名称をとって〇〇水系と呼ばれる。

河川法上の定義と管理体制

河川法において、一級水系以外の水系で公共の利害に重要な関係があるものが二級水系に指定される。これに伴う二級河川の指定は都道府県知事が行い、水系ごとに名称と区間を公示しなければならない。河川管理者は管理する河川について河川現況台帳及び水利台帳を調製し、保管することが義務付けられている。

原則として、二級水系に属する河川は都道府県知事が管理を行う。ただし、都市部や源流部の小河川などでは、市町村長が準用河川に指定して管理する場合や、河川法のどの指定区間にも該当しない普通河川として扱われる場合もある。また、行政上の権限移譲により、都道府県から特定の市へ管理権限が移譲される事例も存在する。

指定の手続き

都道府県知事が二級河川を指定する際には、以下の法的手続きを経る必要がある。

  • 当該河川が他の都府県との境界に及ぶ場合は、関係する他の都府県知事と協議を行う。
  • 指定にあたっては、あらかじめ関係市町村長の意見を聴取しなければならない。
  • 意見を述べる市町村長は、あらかじめ当該市町村の議会の議決を経る必要がある。
  • 指定の変更や廃止を行う場合も、上記と同様の手続きに準じて行われる。
  • 二級河川として指定された後に一級河川の指定を受けた場合、二級河川としての指定効力は失われる。

沖縄県における特例措置

沖縄県の河川は、原則としてすべて二級河川に分類される。しかし、沖縄振興特別措置法に基づき、本土と比較したインフラストラクチャー整備の遅れを解消するため、特定の河川においては例外的な措置が講じられている。

河川法第十条の規定では通常、二級河川は都道府県知事の管理下におかれるが、沖縄県内の福地川、普久川、新川川、億首川などの河川においては、沖縄県知事からの要請と内閣総理大臣との協議を経て、国土交通大臣が直轄で河川改良や修繕工事を行う指定区間とされている。これに伴い、特定多目的ダム法に基づく福地ダムなどの建設も国直轄で行われてきた歴史がある。

よくある質問

二級水系とは何ですか?
日本の河川法において、一級水系以外で公共の利害に重要な関係があるものとして都道府県知事が指定した水系のことです。
二級水系と一級水系の違いは何ですか?
一級水系は原則として国(国土交通大臣)が管理し、全国に109水系が存在します。一方、二級水系は原則として都道府県知事が管理します。
沖縄県の二級水系にはどのような特例がありますか?
沖縄振興特別措置法に基づき、沖縄県内の特定の二級河川では、河川法の例外として国土交通大臣が直轄で河川管理やダム建設などの事業を行うことができます。

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参考文献

国土開発調査会編、財団法人日本河川協会監修『河川便覧』(平成16年度版)、2004年。 河川法(昭和二十七年法律第百八十号)