哲学・人類学
人間の概念と歴史的展開に関する考察

人間という概念の歴史的変遷、古代ギリシャやキリスト教における人間観、およびその性質や特徴について解説する百科事典記事。
📌 主なポイント
- ✓人間という言葉は、人と人の間の関係性や社会性に由来する。
- ✓アリストテレスは人間を「ポリス的動物」と定義した。
- ✓旧約聖書において人間は神の似姿として創られたとされている。
人間(にんげん、英: human)とは、仏教用語における世間や人々の関係性を示す言葉に由来し、転じて社会性や人格を中心としたあり方、あるいは個人の「ひとがら」や人間性を指す概念である。
語源と歴史的背景
「人間」という言葉は、人と人の「間(あいだ)」の関係性を重視して当てられたとされている。仏教用語では人が生きる世の中や世間を意味し、脆くはかないありさまを表現していた。
人間観の遷移
旧約聖書
旧約聖書の『創世記』では、人間はすべて神にかたどってつくられた「神の似姿」とされている。古代エジプトやバビロニアにおいては王だけが神にかたどるとされていたが、旧約聖書においては身分や性別に関係なく人間であれば誰であっても神性を宿しているとされた。
古代ギリシャ
古代ギリシャの哲学者アリストテレスは、著書『政治学』において人間を「ゾーン・ポリスティコン(ポリス的動物)」と表現した。これは人間が善く生きることを目的としたポリス的共同体を作ることで完成に至る自然本性を有していることを意味している。
キリスト教
キリスト教においては旧約聖書の「神の似姿」という考え方が継承され、あらゆる人間の同等の価値と各個人の不可侵性が強調された。4世紀から5世紀にかけてアウグスティヌスによって原罪の思想が唱えられ、西方教会において重要な思想となった。
人間らしさの性質
人間の特徴として、言語を用いた高度なコミュニケーション、論理的思考、抽象的なシンボルの扱いが挙げられる。また、道具を作って利用する能力に長けており、自らの精神や心、記憶に対して意識を向ける自己省察の能力を持つことも人間らしさの大きな要素とされている。
よくある質問
人間という言葉の由来は何ですか?
仏教用語において人と人の間の関係性や世間を指す言葉として使われ、社会性や人としてのあり方を表すようになりました。
アリストテレスは人間をどのように定義しましたか?
人間を「ポリス的動物」と呼び、善く生きることを目指す共同体を作ることで完成に至る自然本性を持つと説明しました。
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参考文献
土井かおる『よくわかるキリスト教』PHP研究所、2004年。
アリストテレス『政治学』。
アリストテレス『政治学』。