気象学

日照時間の定義と気象学的特徴

日照時間の定義と気象学的特徴
気象台やアメダスで観測される日照時間の定義、測定方法、気候学的傾向および日本各地の季節ごとの特徴について解説します。

📌 主なポイント

  • 日照時間は、直達日射量が120W/m2以上である時間と定義されている。
  • 日本各地の年間日照時間の平均値は約1850時間である。
  • 気象庁の用語では、日照時間が平年より多い場合は「多照」、少ない場合は「寡照」と表現される。

日照時間(にっしょうじかん、英: sunshine duration)とは、気象台や地域気象観測システム(アメダス)などの気象官署において、日照計を用いて太陽が照った時間数を観測・記録したものである。

日照時間の定義

気象学的な定義において、日照時間は1日のうちで日照計で測定される直達日射量が120W/m2以上である時間と定められている。この120W/m2という数値は、直射光によって地表の物体の影が明確に認められる程度の明るさを基準としている。

日照時間の計測機器

日照時間の計測には専用の測器が用いられる。現代の気象観測では、電気的なセンサーを用いた日照計や日射計が活用されている。

太陽電池式日照計(右)と日射計(アメダス)
太陽電池式日照計(右)と日射計(アメダス

過去に日本国内の気象庁などで広く使われていた測器としては、太陽光を球形ガラスで集光して紙面に焦げ跡を残す「カンベル式日照計」や、青写真感光紙にピンホールを通した日光の像を記録する「ジョルダン式日照計」などが挙げられる。これらは電気的な電源や処理を必要としない利点があった一方で、記録紙の毎日交換といった人的な保守が必要であり、地方真太陽時に基づく補正が生じるなどの特徴があった。異なる測器の間では観測値に差異が生じる場合があるため、長期間の気候統計を扱う際には注意が必要となる。

気候学的傾向と地域性

世界規模で見ると、年間日照時間は降水量が少ない乾燥帯や地中海性気候の地域などで長くなる傾向があり、反対に温帯湿潤気候や熱帯雨林気候、西岸海洋性気候などの地域では短い傾向にある。可照時間に対する日照時間の割合は「日照率」として示される。

日本国内の年間日照時間は概ね1500時間から2200時間程度であり、気象台やアメダスの平均値は約1850時間となっている。日本が島国であり、中緯度の大陸東岸のモンスーン地域に位置していることが影響している。日本各地の日照時間は季節や地形によって大きな特徴を示し、春季、夏季、秋季、冬季それぞれの気圧配置や季節風、梅雨や秋雨といった気象現象の影響を強く受けて変動する。

平年との比較表現

気象庁の予報用語では、特定期間の日照時間が平年と比較して多い場合は「多照」、少ない場合は「寡照」と表現する。これらは統計的な生起確率に基づき定義されている。

よくある質問

日照時間とは何ですか?
気象台やアメダスなどの日照計により観測される、太陽が照った時間数のことです。
日照時間の基準となる日射量はいくつですか?
直達日射量が120W/m2以上である時間が日照時間として計測されます。
日照時間が平年より少ない場合の気象庁の表現は何ですか?
「寡照(かしょう)」と表現されます。

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参考文献