計量単位
国際単位系(SI)に含まれない単位の概要と分類
国際単位系(SI)に属さない「非SI単位」の定義、国際的な取り扱いの変遷、および日本の計量法における位置づけについて解説します。
📌 主なポイント
- ✓非SI単位とは、国際単位系(SI)に属さない単位の総称である。
- ✓国際度量衡委員会(CIPM)のSI国際文書第9版(2019年)では、SIと併用できる非SI単位を15単位に限定している。
- ✓日本の計量法では、実社会の利便性を考慮し、SI単位以外にも多くの単位を法定計量単位として定めている。
非SI単位(non-SI unit)とは、国際単位系(SI)には属さないものの、科学、技術、あるいは日常生活において用いられる単位の総称です。これには、メートル法以前から慣習的に使用されている単位や、メートル法体系の中で発展した単位などが含まれます。
国際的な取り扱いの変遷
国際度量衡委員会(CIPM)が発行する「国際単位系(SI)国際文書」では、時代とともに非SI単位の扱いが変化してきました。2019年に発行された第9版では、SIと併用できる単位を15単位に限定し、それ以外の多くの非SI単位は国際文書から削除されました。これは、科学的な一貫性と国際的な標準化を推進するための措置です。
過去の文書(第8版以前)では、実験的に値が求められる単位や、CGS単位系に属する単位などが記載されていましたが、これらは現在、国際的な標準としての推奨度合いが低下しています。
日本の計量法における位置づけ
日本の計量法では、SI単位を基本としつつも、実社会での利便性を考慮して多数の非SI単位を「法定計量単位」として認めています。これらは計量法の別表において、SI単位と併用可能なものや、特定の用途に限定して使用が認められるものとして分類されています。
主な分類
- SI併用単位:国際的にSIとの併用が認められている単位(例:分、時、度、リットル、ヘクタールなど)。
- 特殊の計量に用いる単位:特定の産業や用途に限定して使用が認められる単位。
- ヤード・ポンド法による単位:輸出入取引や航空機の運航など、特定の条件下でのみ使用が許容される単位。
なお、計量法上の「日」のように、計量単位ではなく暦の単位として扱われるものや、国際的には認められていても日本の法定計量単位には含まれないものも存在します。
よくある質問
非SI単位はすべて使用が禁止されていますか?
いいえ、すべてが禁止されているわけではありません。国際的にSIとの併用が認められている単位や、日本の計量法で法定計量単位として認められている単位は、適切に使用することが可能です。
SI併用単位とは何ですか?
国際単位系(SI)の国際文書において、SI単位と組み合わせて使用することが認められている非SI単位のことです。時間(分、時、日)、角度(度、分、秒)、体積(リットル)などが含まれます。
なぜ国際文書から多くの非SI単位が削除されたのですか?
科学的な測定の一貫性を高め、国際的な単位の標準化を推進するためです。第9版以降、国際文書に記載される非SI単位は必要最小限に絞り込まれました。
関連記事
国際単位系計量法SI単位SI併用単位ヤード・ポンド法
参考文献
- 国際単位系(SI)第9版(2019)日本語版、産業技術総合研究所 計量標準総合センター
- The International System of Units (SI) 9th edition 2019, BIPM
- 計量法(法令データ提供システム)
- 計量行政審議会資料、経済産業省