社会学
OL(オフィスレディー):日本における働く女性の呼称の歴史

日本における会社勤めの女性事務員を指す「OL(オフィスレディー)」という言葉の由来、歴史的背景、および「ビジネスガール」からの変遷について解説します。
📌 主なポイント
- ✓「OL」は1963年に週刊誌『女性自身』が公募・選出した和製英語である。
- ✓「OL」という言葉が定着する以前は、働く女性を指して「職業婦人」や「ビジネスガール(BG)」という呼称が使われていた。
- ✓「OL」の公募結果において、当初の1位は「オフィス・ガール」であったが、編集長の意向により「オフィスレディー」が1位として発表された。
OL(オーエル、Office Ladyの略)は、主に日本において会社勤めの女性事務員を指す和製英語である。かつて使用されていた「ビジネスガール(BG)」という呼称に代わる言葉として、1963年に誕生した。
歴史的背景:職業婦人からBGへ
大正時代から昭和初期にかけて、第三次産業に従事する女性は「職業婦人」と呼ばれていた。1919年の与謝野晶子の著作にも見られるように、医師や教師、郵便配達員など、女性の社会進出が専門分野を中心に広がりを見せていた。1920年代には、タイピストや事務員といった職種が都会で定着し、「オフィスガール」という呼称も用いられるようになった。
戦後、高度経済成長期に入ると、ビジネス街での就労機会が拡大した。この時期、ビジネスガールを略した「BG」という呼称が一般的に使用されるようになった。しかし、1963年、NHKが「ビジネスガール」を放送禁止用語に指定した。これは、「BG」が英語圏で「bar girl(売春婦)」を想起させるという噂が広まったためである。
よくある質問
OLとは何の略ですか?
英語の「Office Lady」の略です。日本で独自に作られた和製英語であり、会社勤めの女性事務員を指します。
なぜ「ビジネスガール(BG)」という言葉が使われなくなったのですか?
1963年当時、英語圏で「BG」が「bar girl(売春婦)」を意味するという噂が広まり、誤解を防ぐ目的でNHKが放送禁止用語に指定したためです。
OLという言葉はどのように誕生しましたか?
1963年に週刊誌『女性自身』が、新しい働く女性の呼称を誌上で公募し、読者投票の結果として選出されました。
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参考文献
- 日本国語大辞典,世界大百科事典内言及, デジタル大辞泉,精選版. “OLとは”. コトバンク. 2021年4月11日閲覧。
- 小笠原祐子『OLたちの「レジスタンス」』p.2
- 吉沢典夫、石綿敏雄『外来語の語源』p.2
- 『週刊朝日』平成29年(2017年)3月3日号
- 高島平三郎『婦人の生涯』1915年
- 猪狩誠也「OL」『大衆文化事典』弘文堂、1991年、p.92
- 南博・社会心理研究所著『昭和文化 1925-1945』勁草書房、1987年、p.205-208