国際環境政策

パリ協定(気候変動枠組条約の国際的枠組み)の概要と展開

パリ協定(気候変動枠組条約の国際的枠組み)の概要と展開
2015年に採択された気候変動抑制に関する国際協定「パリ協定」の目的、各国削減目標、アメリカの離脱・復帰の経緯について詳しく解説します。

📌 主なポイント

  • パリ協定は2015年12月12日にCOP21が開催されたパリで採択された。
  • 産業革命前からの世界の平均気温上昇を「2度未満」に抑え、さらに「1.5度未満」を目指すことを目的としている。
  • すべての締約国に対して削減目標(NDC)の作成・提出・維持義務を課している。

パリ協定(英: Paris Agreement)は、2015年11月30日から12月12日までフランスのパリで開催された第21回気候変動枠組条約締約国会議(COP21)において採択された、気候変動抑制に関する多国間の国際的な協定である。1997年に採択された京都議定書以来約18年ぶりとなる地球温暖化対策の国際的枠組みであり、気候変動枠組条約に加盟する全196カ国全てが参加する枠組みとしては史上初となった。

主要な目的と目標

パリ協定の第2条では、産業革命前からの世界の平均気温上昇を「2度未満」に抑えるとともに、平均気温上昇を「1.5度未満」に抑える努力を追求することが掲げられている。これにより、気候変動の脅威に対する世界全体の対応を強化し、温室効果ガスの排出量と吸収量の均衡を今世紀後半に達成することを目指している。

各国削減目標(NDC)の仕組み

協定の最大の特徴の1つとして、先進国だけでなく途上国を含むすべての締約国が、温室効果ガスの排出削減目標である「各国が決めた貢献(Nationally Determined Contribution、NDC)」を作成・提出・維持する義務を負っている点が挙げられる。目標の達成自体は直接的な法的義務ではないものの、進捗の調査や目標の定期的な見直しと提出が求められる。

アメリカ合衆国の離脱と復帰の経緯

世界第2位の温室効果ガス排出国であるアメリカ合衆国を巡る動向は、パリ協定の枠組みに大きな影響を与えてきた。第45代アメリカ大統領ドナルド・トランプは2017年6月に協定からの離脱を表明し、2019年11月4日に正式な離脱通告を行った。その後、2021年1月20日に就任したジョー・バイデン大統領によってパリ協定への復帰が表明されたが、2025年1月に大統領に復帰したトランプによって再び離脱を定める大統領令に署名が行われるなど、政治的変動を経ている。

よくある質問

パリ協定の主な目的は何ですか?
産業革命前からの世界の平均気温上昇を「2度未満」に抑えること、および「1.5度未満」に抑える努力を追求することを目的としています。
パリ協定はいつ採択されましたか?
2015年12月12日にフランスのパリで開催された第21回気候変動枠組条約締約国会議(COP21)で採択されました。
NDCとは何ですか?
「各国が決めた貢献(Nationally Determined Contribution)」の略称で、パリ協定に参加するすべての国が作成・提出する温室効果ガスの排出削減目標のことです。

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気候変動枠組条約京都議定書温室効果ガス持続可能な開発目標

参考文献

  • 外務省告示第437号「パリ協定の日本国による受諾に関する件」(2016年)
  • 経済産業省 資源エネルギー庁「今さら聞けない『パリ協定』」