化学
ペルオキソ一硫酸の化学的性質と用途の概要

強酸化剤である過硫酸(ペルオキソ一硫酸、カロ酸)の化学的性質、調整方法、用途、および塩について解説する百科事典記事。
📌 主なポイント
- ✓過硫酸の化学式はH2SO5であり、ペルオキソ一硫酸やカロ酸とも呼ばれる。
- ✓1898年にドイツの化学者ハインリッヒ・カロによって最初に報告された。
- ✓強力な酸化剤であり、半導体製造のレジスト除去やパルプの漂白などに利用される。
過硫酸(かりゅうさん)は、硫黄のオキソ酸のひとつであり、ペルオキソ一硫酸またはカロ酸 (Caro's acid) とも呼ばれる化合物である。


化学的性質
化学式は H2SO5 で表され、強い酸化作用を持つ物質である。1898年にドイツの化学者ハインリッヒ・カロによって最初に報告された。モル質量は 114.078 g mol−1、外観は白色の結晶であり、密度は 2.239 g cm−3、融点は 45 °C である。
調製方法
硫酸またはクロロ硫酸に濃過酸化水素を作用させることで調製される。また、ペルオキシ二硫酸を加水分解する方法や、硫酸と水を電気化学的に酸化する方法によっても得られる。実験室的なスケールでは、硫酸に過硫酸アンモニウムを加えて調製されることがある。
主な用途
過硫酸は強力な酸化剤としての性質を活かし、洗浄剤などとして利用されている。半導体回路の製造過程においては、レジスト除去剤としての用途が検討されている。また、クラフトパルプの漂白工程にも用いられている。
過硫酸の塩
過硫酸の塩は、酸素系の漂白剤や洗浄剤として広く用いられている。特に、過硫酸水素カリウムと硫酸水素カリウム、硫酸カリウムから成る複塩 (2KHSO5•KHSO4•K2S04) は「OXONE(オキソン)」という商標名で市販されており、有機合成における酸化剤として活用されている。
よくある質問
過硫酸の化学式は何ですか?
過硫酸(ペルオキソ一硫酸)の化学式はH2SO5です。
過硫酸は誰によって発見・報告されましたか?
1898年にドイツの化学者ハインリッヒ・カロによって最初に報告されました。
過硫酸の主な用途は何ですか?
洗浄剤、半導体製造におけるレジスト除去、クラフトパルプの漂白などに用いられています。
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参考文献
International Union of Pure and Applied Chemistry (2005). Nomenclature of Inorganic Chemistry. Cambridge (UK): RSC–IUPAC. ISBN 0-85404-438-8. p. 139. / Perrin, D. D., ed (1982). Ionisation Constants of Inorganic Acids and Bases in Aqueous Solution. IUPAC Chemical Data (2nd ed.). Oxford: Pergamon. / Caro, H. (1898). Zur Kenntniss der Oxydation aromatischer Amine. Zeitschrift für angewandte Chemie 11 (36): 845–846.