言語学

ペルシア語の言語学的特徴と歴史的展開

ペルシア語の言語学的特徴と歴史的展開
中東および中央アジアを中心に話されるインド・ヨーロッパ語族の言語、ペルシア語の歴史的変遷、方言、文字体系、使用地域について解説します。

📌 主なポイント

  • ペルシア語はインド・ヨーロッパ語族のインド・イラン語派に属する。
  • イラン、タジキスタン、アフガニスタンなどで話され、それぞれ標準語や呼称が異なる。
  • 歴史的展開は古期、中期、新期の3つに大別される。

ペルシア語は、イランを中心とする中東および中央アジア地域で話される言語である。ペルシャ語、ファールシー語、パールシー語とも呼ばれる。

言語系統と名称の由来

言語学的にはインド・ヨーロッパ語族のインド・イラン語派、イラン語群に分類される。ペルシア語での名称である「ファールシー」、日本語や英語での名称は、いずれも現代のイランの一地方であるファールス地方(古名:パールサ)に由来している。

使用地域と主要な変種

ペルシア語は複数中心地言語であり、イラン、タジキスタン、アフガニスタンの各国でそれぞれの標準語が定められている。

  • イラン・ペルシア語イラン国内の公用語であり、テヘラン方言が標準的な地位を持つ。アラビア文字を基礎とするペルシア文字で表記される。
  • ダリー語:アフガニスタンにおける公式の言語名であり、パシュトー語とともに公用語とされている。
  • タジク語タジキスタンの公用語であり、歴史的経緯からキリル文字を使用して表記される。

歴史的区分

ペルシア語の歴史は、一般的に次の3つの時期に大別される。

  • 古期ペルシア語:アケメネス朝の碑文などにみられる古代の形態。
  • 中期ペルシア語:サーサーン朝の頃に使われた言語で、パフラヴィー語とも呼ばれる。
  • 新期ペルシア語:7世紀から9世紀頃に原型が成立し、現代に至るペルシア語の直接の系統。

文字体系

イランやアフガニスタンでは、アラビア文字を基本に独自の文字を加えたペルシア文字が使用されている。一方、タジキスタンではソヴィエト連邦時代以降キリル文字が採用されており、地域によって異なる文字体系が用いられている。

よくある質問

ペルシア語はどの語族に属しますか?
インド・ヨーロッパ語族のインド・イラン語派、イラン語群に属します。
国によってペルシア語の呼び方が異なりますか?
はい。イランでは主にファールシー、アフガニスタンではダリー語、タジキスタンではタジク語と呼ばれています。
ペルシア語はどのような文字で書かれますか?
イランやアフガニスタンではアラビア文字を拡張したペルシア文字が使われ、タジキスタンではキリル文字が使われています。

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参考文献

  1. 『イランを知るための65章』岡田恵美子・北原圭一、鈴木珠里編著 明石書店 2004年
  2. Windfuhr, Gernot: The Iranian Languages, Routledge 2009