海洋科学

海洋物理学の概要と研究手法

海洋物理学の概要と研究手法
海洋物理学は、海流や海洋の物理的状態、運動を研究する学問です。観測に基づく記述海洋学と、数値モデルを用いた理論海洋学の二つの側面から解説します。

📌 主なポイント

  • 海洋物理学は、海洋の物理的状態や運動を研究する学問である。
  • 記述海洋物理学は観測に基づき、理論海洋物理学は数値モデルを用いてメカニズムを解明する。
  • 現代の海洋物理学では、衛星リモートセンシングや高度な数値シミュレーションが不可欠なツールとなっている。

海洋物理学(Physical oceanography)は、海洋における物理的な条件、状態、および運動を記述・研究する学問分野です。海流の流動メカニズムや水温・塩分の分布、海洋と大気の相互作用などを対象とし、地球科学の一翼を担っています。本分野は大きく「記述海洋物理学」と「理論海洋物理学」の二つの側面から構成されています。

記述海洋物理学

記述海洋物理学の主な目的は、海洋観測を通じて海洋の状態や変動、物質分布を解析し、記述することです。観測手法は多岐にわたり、研究船による直接観測や、商船を利用した篤志観測船(VOS)によるデータ収集が行われてきました。また、漂流ブイや固定ブイを用いた現場観測も重要な役割を果たしています。

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よくある質問

海洋物理学と海洋力学の違いは何ですか?
海洋物理学は海洋の物理的状態全般を扱う学問であり、その中で流体力学的なアプローチを用いて運動メカニズムを解明する分野が海洋力学(理論海洋物理学)と呼ばれます。
海洋物理学ではどのような観測手法が使われますか?
研究船や商船による現場観測、漂流・固定ブイのほか、人工衛星を用いたリモートセンシング、海洋音響学や海洋光学を応用した観測手法が用いられます。
数値モデルはどのように活用されていますか?
海洋の運動を微分方程式として記述し、計算機を用いて数値積分を行うことで、現実の海洋に近い状態をシミュレートするために活用されています。

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参考文献

  1. 文部省編『学術用語集 海洋学編』日本学術振興会、1981年。
  2. Knauss, J. A., & Garfield, N. (2016). Introduction to physical oceanography. Waveland Press.
  3. 花輪公雄『海洋の物理学』共立出版。
  4. Talley, L. D. (2011). Descriptive physical oceanography: an introduction. Academic Press.
  5. Robinson, I. S. (2004). Measuring the oceans from space: the principles and methods of satellite oceanography. Springer Science & Business Media.