物理学

物理量:定義と計量における概念

物理量:定義と計量における概念
物理量とは、物理学の理論体系において次元が確定し、単位の倍数として表現可能な量を指します。本記事では、計量法における「物象の状態の量」との関係や、量方程式と数値方程式の区別について解説します。

📌 主なポイント

  • 物理量は、物理学の理論体系において次元が確定し、単位の倍数として表現できる量である。
  • 日本の計量法では、物理量や工業量などを総称して「物象の状態の量」と呼ぶ。
  • 国際単位系(SI)では、物理量の値は数値と単位記号の積として表される。
  • 量方程式は物理量そのものを扱い、数値方程式は特定の単位系における数値のみを扱う。

物理量(physical quantity)とは、物理学における一定の理論体系の下で次元が確定し、定められた単位の倍数として表すことができる量を指します。自然科学の分野では、現象や物質の測定可能な属性を記述するために不可欠な概念です。

物象の状態の量

日本における計量の基本を定める計量法では、物理量、工業量、感覚量を広義に包含する概念として「物象の状態の量」という用語が用いられます。計量法は、取引、証明、産業、学術、日常生活の各分野で重要な機能を果たす89の量を「物象の状態の量」として規定しており、これらを計る行為を「計量」と定義しています。

物理量の表記例
物理量の表記における数式表現の例。

物理量の値と数値

物理量の大きさ(質量の大きさ、距離の大きさなど)は、単に「物理量」と呼ばれることもあります。国際単位系(SI)では「量の値(the value of a quantity)」という用語が用いられます。物理量の値は、数値と単位記号の積として表されます。例えば、圧力 P が 1 Pa である場合、P = 1 Pa と表記されます。このとき、1 は数値であり、Pa は単位記号です。数値は単位の選択に依存して変化しますが、物理量の値そのものは単位の選択によって変化しません。

物理量の数値表現
物理量の数値表現における単位の付記例。

量方程式と数値方程式

物理量の演算においては、量方程式と数値方程式の区別が重要です。量方程式は、各項が物理量そのものを表す等式であり、数学的な演算規則に従います。一方、数値方程式は、各項が特定の単位系における数値のみを表す等式です。日本の初中等教育では、括弧を用いた表記(例:400 [nm])が広く見られますが、SI方式では数値と単位記号の積(例:400 nm)が推奨されています。

よくある質問

物理量と「物象の状態の量」の違いは何ですか?
物理量は物理学的な定義に基づく概念ですが、「物象の状態の量」は日本の計量法において、取引や産業などで計量が必要とされる対象を広義にまとめた法律上の用語です。
なぜ数値と単位を区別する必要があるのですか?
数値は単位の選択によって変化しますが、物理量そのものの大きさは単位に依存しないため、計算の正確性を保つために両者を明確に区別する必要があります。
量方程式とは何ですか?
量方程式とは、各項が物理量(数値と単位の積)を表す等式です。通常の数学的演算規則に従って計算を行うことができます。

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国際単位系計量法日本産業規格次元解析測定

参考文献

  • 日本産業規格 JIS Z 8103-2019 計測用語
  • 日本規格協会『JIS工業用語大辞典(第5版)』
  • 国際単位系 第8版 日本語訳 (NMIJ)
  • 計量法 (e-Gov法令検索)