天体における惑星の科学的定義と太陽系の分類

📌 主なポイント
- ✓惑星の語源は古代ギリシア語の「さまよう者」を意味するプラネテスである。
- ✓2006年の国際天文学連合(IAU)総会において、太陽系の惑星は3つの条件を満たす8天体に定義された。
- ✓太陽系の惑星は物理的組成の違いにより、地球型惑星、木星型惑星、天王星型惑星に分類される。
惑星(希: πλανήτης、羅: planēta、英: planet)とは、恒星の周りを回る天体のうち、比較的低質量的で、褐色矮星の理論的下限質量よりも低いものを指す天体の一種である。英語の「planet」の語源は、古代ギリシア語で「さまよう者」や「放浪者」を意味する『プラネテス』に由来している。
惑星の定義と上限・下限の議論
惑星の下限および上限をどのように定めるかについては、天文学において長年の議論が存在する。質量のみに注目する場合、木星質量の13倍以下を惑星、13から75倍程度のものを褐色矮星、それ以上を恒星とする見方が便宜的に用いられてきた。国際天文学連合(IAU)のワーキンググループからは、進化の途上で重水素熱核融合を起こす可能性のある質量に達しているかどうかを基準とする提案が出されている。
一方で、太陽系の惑星に関しては、多数の小天体が発見されたことにより下限を巡る議論が活発化した。2005年に冥王星よりも大きなエリスが発見されたことを契機として、2006年にプラハで開催された第26回国際天文学連合総会において、太陽系の惑星に関する明確な定義が決議された。
太陽系の惑星の定義
2006年のIAU総会で採択された決議案では、太陽系内の天体が惑星と認められるために以下の条件を満たすこととされた。
- 太陽の周りを回る軌道にあること
- 自己重力が分子間力を上回って静水圧平衡の形状(ほぼ球形)をとるのに十分な質量があること
- その軌道近くから他の天体を排除していること
この第3の条件を満たさない天体は、準惑星(dwarf planet)として区別されることとなった。この基準に基づき、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星の8天体が太陽系の惑星として位置づけられている。
太陽系惑星の分類
太陽系の8つの惑星は、その物理的性質や組成によっていくつかのグループに大別される。
地球型惑星と大惑星
太陽系内において、地球よりも内側にある水星と金星は内惑星、外側にある火星、木星、土星、天王星、海王星は外惑星と呼ばれる。また、組成による分類としては以下のグループが存在する。