極冠:惑星および衛星の極域における氷の分布

📌 主なポイント
- ✓極冠とは、惑星や衛星の極域に存在する氷の領域を指す。
- ✓地球の極冠は主に水の氷で構成されているが、火星の極冠は水の氷と固体の二酸化炭素が混在している。
- ✓地球の南極は大陸上の氷床であるが、北極は主に海上の流氷(海氷)で構成されている。
極冠(きょっかん、英: polar ice cap)とは、惑星や自然衛星の高緯度地域において、氷によって覆われている領域を指す用語です。極冠は、その組成や氷の形態、あるいは陸上にあるか海上に浮遊しているかを問わず、極地方に存在する固体物質の集積を包括的に指す概念として用いられます。
形成のメカニズム
極冠が形成される主な要因は、高緯度地域が赤道地域と比較して太陽放射から受けるエネルギーが少ないことにあります。これにより地表付近の温度が低く保たれ、水やその他の揮発性物質が固体として維持される環境が整います。地球や火星のように自転軸が傾いている惑星では、公転に伴う季節変化によって太陽エネルギーの吸収量が変動し、極冠の範囲が季節的に拡大・縮小する現象が見られます。
地球の極冠
地球における極冠は、主に水の氷で構成されています。北極と南極では、その形態が大きく異なります。

北極
北極地方の極冠は、主に北極海上に浮遊する海氷(流氷)によって構成されています。これらの氷は厚さが数メートルに達することもあり、季節や気候の変動に応じてその面積を大きく変化させます。

南極
南極大陸は、厚い氷床に覆われています。この南極氷床は地球上の淡水の大部分を保持しており、北極の海氷とは異なり、大陸という陸地の上に形成されているのが特徴です。
火星の極冠
火星にも極冠が存在しますが、その組成は地球とは異なります。火星の極冠は水の氷だけでなく、固体の二酸化炭素(ドライアイス)が混在しています。火星の季節変化に伴い、冬には二酸化炭素が凝結して極冠が成長し、夏には昇華して再び大気中に放出されるという動的なサイクルを繰り返しています。
よくある質問
極冠と氷床の違いは何ですか?
火星の極冠はなぜ季節によって変化するのですか?
地球の北極の氷はすべて陸地にあるのですか?
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参考文献
- The National Snow and Ice Data Center Glossary
- NSIDC Arctic Sea Ice News Fall 2007
- Arctic ice cap to melt faster than feared, scientists say (seattletimes.nwsource.com)
- Arctic summers ice-free 'by 2013' (bbc.co.uk)
- 「徹底図解 宇宙のしくみ」、新星出版社、2006年
- Ravilious, Kate (2007). "Mars Melt Hints at Solar, Not Human, Cause for Warming, Scientist Says". National Geographic News.