物理単位

ポンド(質量)の歴史と定義

ヤード・ポンド法における質量の単位「ポンド」の歴史的起源、国際的な定義の変遷、常用ポンドやトロイポンドなどの種類について詳しく解説します。

📌 主なポイント

  • 1常用ポンドは正確に0.45359237キログラムと定義されている。
  • 単位記号の「lb」は、古代ローマの天秤を意味する「リーブラ(libra)」に由来する。
  • 1常用ポンドは16オンス、または7000グレーンに等しい。
  • 日本国内では1993年の計量単位令改正まで異なる換算値が使用されていた。

ポンド(オランダ語: pond)またはパウンド(英語: pound)は、ヤード・ポンド法などにおける質量の単位である。漢字では「磅」と表記されることもある。

定義と国際協定

1959年7月1日以降、1常用ポンドは正確に0.45359237キログラムと定義されている。この国際的な定義は、アメリカ合衆国、イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、南アフリカ共和国の6カ国による国際協定によって統一されたものである。特に説明のない限り、単に「ポンド」と表記した場合はこの常用ポンドを指す。

単位記号と由来

単位記号には lb が用いられる。この記号の由来は、古代ローマにおける天秤を意味する「リーブラ(libra)」であり、その複数形である librae に由来している。また、通貨単位であるポンドの記号「£」も、libraの頭文字である「L」の飾り文字に由来している。

英語の文章中において複数形を表記する際には lbs と書かれるが、発音は「パウンズ(pounds)」であり、「エルビーエス」とは読まない。

主な種類

歴史的および用途別により、いくつかの異なるポンドが存在してきた。

  • 常用ポンド(アボワデュポワポンド / 国際ポンド):現在の国際基準であり、1ポンドは16オンス、7000グレーンに等しい。
  • トロイポンド:かつて薬剤師や宝石商の間で使用されていた単位。1トロイポンドは5760グレーンであり、12トロイオンスに等しい。現代では貴金属の取引においてトロイオンスが一部で使用されている。
  • 薬用ポンド:トロイポンドと同じ値を持つ、かつての薬衡の単位。
  • メートルポンド:メートル法を採用する一部の地域で、非公式に500グラムの意味として使われることがある単位。

歴史的経緯と日本における扱い

歴史的にはメソポタミア地方で大麦1粒の重さを基準としたグレーンが定められ、その倍量として人間の1日の消費量を基にしたポンドが生まれたとされる。イギリスにおいては、16世紀のエリザベス1世の時代に1ポンド=7000グレーンと定められ、これが現在の常用ポンドの基礎となった。

日本国内においては、1993年の計量単位令改正まで旧定義である1ポンド=0.45359243キログラムが使われ続けており、1959年に定められた国際ポンドとの間にわずかな齟齬が存在した。

よくある質問

1ポンドは何キログラムですか?
1959年以降の国際協定により、1常用ポンドは正確に0.45359237キログラムと定められています。
ポンドの単位記号が「lb」なのはなぜですか?
古代ローマで天秤や重量を表していたラテン語の「リーブラ(libra)」に由来しています。
常用ポンドとトロイポンドの違いは何ですか?
常用ポンドは通常の質量測定や一般的な重量に使われるのに対し、トロイポンドはかつて薬剤師や宝石商の間で使用され、現代では貴金属取引で使われるトロイオンスの基準などに名残をとどめています。

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参考文献

  • RELEVANT IMPERIAL UNITS, CORRESPONDING METRIC UNITS AND METRIC EQUIVALENTS - The Units of Measurement Regulations 1995
  • 計量単位令 別表第7 e-Gov法令検索
  • Barbrow, Louis E.; Judson, Lewis V. (1976). Weights and Measures Standards of the United States - A brief history. NBS special publication 447.