教育・学術

名誉教授(日本の教育機関における称号)

日本の大学や高等専門学校において、教育・研究上の功績を称えて授与される「名誉教授」の称号について、その歴史的変遷、法的性格、授与要件を解説します。

📌 主なポイント

  • 名誉教授は職位ではなく、教育・研究上の功績を称える栄誉称号である。
  • 学校教育法に基づき、大学や高等専門学校が独自の規定により授与する。
  • 称号の保持に伴う賃金や職務上の義務は発生しない。
  • 叙勲の推薦要件として、教授としての在職年数や功績が重視される。

名誉教授(めいよきょうじゅ、英: professor emeritus)は、日本の大学(短期大学を含む)や高等専門学校などの高等教育機関において、教育上または研究上、特に功績のあった者に対して授与される栄誉称号です。学校教育法に基づき、各教育機関が定める規定および手続きを経て授与されます。

法的性格と位置づけ

名誉教授は、職務上の地位や役職ではなく、あくまで「称号」です。そのため、この称号を保持すること自体に賃金が発生したり、職務上の義務が生じたりすることはありません。かつては戦前の帝国大学令や勅令により、勅任官待遇などの公的な身分として規定されていた時期もありましたが、第二次世界大戦後の学校教育法改正を経て、現在は各大学が自主的に授与する栄誉的な称号として位置づけられています。

授与の要件

授与の要件は各教育機関の規程によって異なります。かつては学校教育法に「多年勤務」という文言がありましたが、現在は削除されています。多くの大学では、教授としての在職年数や教育・研究上の顕著な業績を基準としています。准教授や講師としての在籍期間を算定に含めるか否か、あるいはその換算率については、各大学の授与規程によって細かく定められています。

省庁大学校における名誉教授

防衛大学校や警察大学校など、学校教育法第1条に掲げる学校以外の教育施設(省庁大学校)においても、それぞれの根拠法令に基づき「○○大学校名誉教授」の称号が授与される場合があります。これらは各設置者の責任者によって授与されるもので、大学における名誉教授制度と類似した運用がなされています。

叙勲との関連

名誉教授の称号は、叙勲の推薦要件の一つとして機能する場合があります。国立大学や公私立大学において、教授職としての在職年数や教育・学術上の功績が評価される際、名誉教授の称号を有していることが実質的な前提条件となることが一般的です。

よくある質問

名誉教授になると給与は支払われますか?
いいえ、名誉教授は栄誉称号であり、職務上の地位ではないため、称号の保持によって賃金が発生することはありません。
名誉教授の称号は誰が授与しますか?
各大学や高等専門学校が、自校の定めた規程および手続きに基づいて授与します。
名誉教授の称号は取り消されることがありますか?
はい、多くの大学において、名誉教授にふさわしくない行為があった場合には、授与機関の判断で称号を取り消すことができる旨を規程に定めています。

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大学高等専門学校学校教育法叙勲教授

参考文献

学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)
南部広孝「日本における名誉教授制度の歴史的変遷と現状に関する考察」(2018年)
朝日新聞「(今さら聞けない+)名誉教授 形式的な称号、給料はなし」(2017年6月17日)