気象学

成層圏準2年周期振動のメカニズムと気候への影響

成層圏準2年周期振動のメカニズムと気候への影響
赤道域の成層圏で東風と西風が約2年周期で交互に入れ替わる成層圏準2年周期振動(QBO)のメカニズム、観測特性、気象学的な特徴を解説します。

📌 主なポイント

  • 成層圏準2年周期振動(QBO)は、赤道域の成層圏で東風と西風が約2年周期で交互に入れ替わる現象である。
  • 変動の周期は平均して約26ヶ月であり、高度40-50km付近で発生して下層へ下降する特性を持つ。
  • QBOの発生には、対流圏から上空へ伝播する重力波がもたらす運動量が深く関わっている。

成層圏準2年周期振動(せいそうけんじゅんにねんしゅうきしんどう、quasi-biennial oscillation:QBO)とは、赤道域の成層圏において東風と西風が約2年の周期で規則的に交代しながら変動する大規模な大気現象のことである。アメリカのR.J. ReedとイギリスのR.A. Ebdonによってそれぞれ独立に発見された。

観測的特徴と構造

赤道上空の成層圏では、赤道を中心とする南北対称な東風と西風が約1年交代で交互に出現する。現象が一巡する周期は通常2年から2年半程度であり、平均するとおよそ26ヶ月である。風速のピークは西風でおよそ20m/s程度、東風でおよそ30m/s程度に達する。

こうした風系の変動は、成層圏界面付近のおよそ高度40kmから50kmの領域で発生し、時間とともに徐々に下層へと下降していく。ただし、対流圏界面付近に達する頃にはその変動はほとんど見られなくなる。QBOの振幅は赤道上で最も大きく、南北にはおよそ20度の広がりを持つが、より高緯度の地域ではほとんど観測されない。

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よくある質問

成層圏準2年周期振動(QBO)とはどのような現象ですか?
赤道域の成層圏において、東風と西風が約2年(平均26ヶ月)の周期で交互に交代して吹く規則的な大気変動現象です。
QBOはどのような高度で発生しますか?
およそ高度40kmから50kmの成層圏界面付近で発生し、時間をかけて下層へ下降していく特徴があります。
QBOを引き起こす主な原因は何ですか?
対流圏から上空へ伝播する西進重力波および東進重力波が成層圏で吸収され、それぞれの方向の運動量を残すことが原因とされています。

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参考文献

  • オゾン量の経年変化に影響を及ぼす自然変動 - 気象庁
  • M.P. Baldwin et al., The Quasi-Biennial Oscillation, Reviews of Geophysics, 39, 179-229, 2001.