鉄道

日本の鉄道事業者における法制度と事業分類

日本の鉄道事業者における法制度と事業分類
日本の鉄道事業法に基づく鉄道事業者の定義、第一種・第二種・第三種鉄道事業の分類や法制度について解説する百科事典記事。

📌 主なポイント

  • 鉄道事業者は日本の鉄道事業法に基づき国土交通大臣の許可を受けた者をいう。
  • 鉄道事業はインフラの保有と運行の形態に応じて第一種、第二種、第三種に分類される。
  • 鉄道事業法上の鉄道と軌道法上の軌道では、敷設位置や法的規制に違いがある。

鉄道事業者(てつどうじぎょうしゃ)とは、日本において鉄道事業法に基づき、国土交通大臣から鉄道事業の許可を受けた者を指す。

日本国内の鉄道および軌道に関する法制度としては、鉄道事業法のほかに軌道法が存在する。鉄道事業法上の鉄道事業者と、軌道法上の軌道経営者を総称して鉄軌道事業者と呼ぶ。

鉄道事業の法的位置づけと許可

鉄道事業を営もうとする者は、鉄道事業法第3条に基づき、国土交通大臣の許可を受ける必要がある。この許可は企業や組織単位ではなく、個別の路線および鉄道事業の種別ごとに与えられる。

国土交通大臣が許可を付与する際には、事業計画が経営上および輸送の安全上適切であること、事業を適確に遂行する能力を有していることなどの基準に基づく審査が行われる。

鉄道事業の分類

鉄道事業法第2条により、鉄道事業は保有するインフラや運行形態に応じて、第一種、第二種、第三種の3つに大別される。

第一種鉄道事業

鉄道施設を一式自ら保有するとともに、列車を運行して旅客または貨物の運送を行う事業形態である。多くの日本の鉄道事業者がこの第一種に該当する。

第二種鉄道事業

自らが線路を敷設せず、第一種鉄道事業者や第三種鉄道事業者が保有する鉄道線路を使用(借用)して、旅客または貨物の運送を行う事業形態である。他社線への直通運転で運賃を収受しないケースなどはこれに含まれない。

第三種鉄道事業

鉄道線路を敷設して第一種鉄道事業者に譲渡する目的で行う事業、または鉄道線路を敷設して第二種鉄道事業者に専ら使用させる事業である。いわゆる上下分離方式においてインフラの整備や保有を担う事業者が該当する。

関連法制度と軌道法との違い

鉄道事業法に基づく「鉄道」と、軌道法に基づく「軌道」では、敷設される位置や車両の規格、速度制限などに差異がある。軌道は原則として道路上に敷設されるのに対し、鉄道は道路上に敷設できない法的な原則がある。ただし、同一事業者で鉄道と軌道の双方を兼営している例や、一つの路線内で鉄道事業法と軌道法の適用区間が混在している新交通システムのような事例も存在する。

よくある質問

鉄道事業者とは何ですか?
日本の鉄道事業法に基づき、国土交通大臣から鉄道事業の許可を受けて旅客や貨物の運送、またはそのための施設保有を行う者を指します。
第一種鉄道事業と第二種鉄道事業の違いは何ですか?
第一種鉄道事業は自ら鉄道施設を保有しつつ列車の運行も行う形態であり、第二種鉄道事業は他者が保有する線路を利用して運送のみを行う形態です。
第三種鉄道事業とはどのような事業ですか?
上下分離方式において鉄道施設の整備・保有を専ら行う、あるいは第一種事業者への譲渡目的で線路を敷設する事業形態です。

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軌道法上下分離方式日本貨物鉄道国土交通省

参考文献

『鉄道事業者一覧』国土交通省、2026年4月1日。
『鉄軌道に関する制度の研究』内閣府。