航空機
レインボー号 (日本の商用軟式飛行船)
1973年に積水ハウスの宣伝を目的に輸入され、岡本太郎がデザインを手がけた日本の商用軟式飛行船「レインボー号」の歴史や諸元について解説します。
📌 主なポイント
- ✓レインボー号は第二次世界大戦後、日本で2番目に登録された商用軟式飛行船である。
- ✓機体の塗装デザインは芸術家の岡本太郎が担当し、企業名が入らない異例の仕様であった。
- ✓1973年に西ドイツのWDL社から輸入され、積水ハウスの宣伝活動に使用された。
レインボー号は、第二次世界大戦後に日本国内で2番目に飛行船として登録された商用軟式飛行船である。機体記号はJA1002。
概要と導入の経緯
1973年、積水ハウスの宣伝活動を目的として西ドイツのWDL社から輸入された。WDL社における製造・形式コードは「Luftschiff WDL-1」である。定置場は埼玉県にあるホンダエアポートに置かれた。
船体には巨大な「目玉模様」やカラフルな原色を用いた特殊な塗装が施され、「レインボー号」と命名された。この特徴的な塗装デザインは、日本万国博覧会の「太陽の塔」などで知られる芸術家の岡本太郎が担当した。
当初はスポンサー企業である積水ハウスの社名が船体に表記される予定であったが、岡本太郎が「大空はみんなのものだ。そこに広告を入れて飛ばすなんてけしからん!」と主張し、積水ハウス側がこれを受け入れた結果、宣伝用飛行船としては異例ながら企業名や商品名が一切入らない状態で日本の空を飛行することになった。この異例の仕様は大きな話題を呼び、「あの飛行船はなんだ」という問い合わせが殺到したことで結果的に積水ハウスの知名度向上に繋がった。また、学研の学習雑誌などの資料でもカラー写真で取り上げられるなど広く知られた。
その後の動向
1977年に飛行船愛好家であった田中新造が買収し、静岡県へと移送された。その後の詳細な運用経緯や最終的な消息については不明な点が多い。
機体諸元
田中新造の著書『飛行船時代』に記載されている主な諸元は以下の通りである。
- 全長: 56 m
- 気嚢最大直径: 14.25 m
- エンベロープ容量: 6,109 m³
- エンジン: コンチネンタル IO-360-C(210 hp)
- 最大速度: 90 km/h
- 航続時間: 20時間
- 乗員: 8名
よくある質問
レインボー号の機体記号は何ですか?
機体記号は「JA1002」です。
レインボー号のデザインは誰が手がけましたか?
芸術家の岡本太郎がデザインを担当しました。
レインボー号の定置場はどこでしたか?
埼玉県のホンダエアポートが定置場として使用されていました。
関連記事
飛行船軟式飛行船岡本太郎積水ハウス
参考文献
- 田中新造『飛行船時代』朝日ソノラマ、1974年、79-80頁。
- 『大長編 タローマン 万博大爆発』劇場用パンフレット、東宝、2025年、34頁。