物理学
レオミュール温度目盛
18世紀にフランスの物理学者ルネ・レオミュールが考案した温度目盛「レオミュール度」の歴史、定義、およびセルシウス度との関係について解説します。
📌 主なポイント
- ✓1730年にフランスの物理学者ルネ・レオミュールが発表した。
- ✓水の凝固点を0°Ré、水の沸点を80°Réと定義する温度目盛である。
- ✓現在では国際的な学術・実用目的では使用されていない。
レオミュール温度目盛(レオミュールおんどめもり、英: Réaumur scale)は、18世紀にフランスの科学者ルネ・レオミュールによって考案された温度目盛である。日本では列氏温度(れっしおんど)とも呼ばれる。記号は「°Ré」で表される。
歴史と定義
1730年、ルネ・レオミュールはアルコールの熱膨張を利用した温度計を発表した。彼は水の凝固点を0°Réとし、アルコールの体積が1000分の1ずつ増加するごとに1度上昇するという基準を設けた。この目盛において、水の沸点は80°Réと定義された。
レオミュールが当初想定していたのはアルコールの沸点であったが、後の温度計製作過程において、この80°Réという値が水の沸点として定着した経緯がある。セルシウス度が氷点と沸点の2点を基準に目盛りを分割するのに対し、レオミュール度は氷点を基準とし、液体の膨張率を基に目盛りを定めた点に特徴がある。
換算式
レオミュール度(°Ré)と他の主要な温度単位との換算式は以下の通りである。
- セルシウス度(°C)への換算: [°C] = [°Ré] × 1.25
- ファーレンハイト度(°F)への換算: [°F] = [°Ré] × 2.25 + 32
- ケルビン(K)への換算: [K] = [°Ré] × 1.25 + 273.15
温度間隔については、1°Réは1.25°C、または2.25°Fに相当する。
現状
レオミュール度は、かつてヨーロッパの一部地域などで使用されていたが、現在では国際単位系(SI)やセルシウス度が標準的に用いられており、学術的・実用的な場面で使用されることはほとんどない。歴史的な資料や古い温度計においてその記録が見られる程度である。
よくある質問
レオミュール度とセルシウス度の違いは何ですか?
レオミュール度は水の沸点を80度と定義しますが、セルシウス度は100度と定義します。また、目盛りの間隔も異なり、1°Réは1.25°Cに相当します。
レオミュール度は現在でも使われていますか?
いいえ、現在ではほとんど使用されていません。現代の科学や日常生活では、国際単位系(SI)であるケルビンや、広く普及しているセルシウス度が標準的に用いられています。
なぜ「列氏」と呼ばれるのですか?
レオミュール(Réaumur)の中国語音訳である「列氏」が日本に伝わり、そのまま慣用的に用いられているためです。
関連記事
セルシウス度ファーレンハイト度ケルビン温度単位の換算
参考文献
高田誠二. "温度概念と温度計の歴史". 日本熱測定学会.