地域間輸送用小型旅客機とターボファン機の発展

📌 主なポイント
- ✓リージョナルジェットは、主に50から100席程度の座席数を持つ短距離地域間輸送用の小型ジェット旅客機である。
- ✓1978年のアメリカ合衆国における航空規制緩和法が、地域間航空市場の拡大に大きな影響を与えた。
- ✓ボンバルディアのCRJシリーズやエンブラエルのERJシリーズなどが市場の代表的な成功例として知られている。
リージョナルジェット(Regional jet, RJ)とは、一般的に50から100名程度の乗客を収容し、短距離の地域間輸送を主たる目的として運行されるターボファンエンジン搭載の小型旅客機を指す言葉である。航空業界においては比較的新しい概念ではなく、歴史的にはシュド・カラベルやヤコヴレフ Yak-40といった小型ジェット機が早い段階から投入されていた。
歴史的背景と市場の展開
第二次世界大戦後、ダグラス DC-3の代替機として各国の航空機メーカーがマーチン 2-0-2やフォッカー F27などのプロペラ機を開発し、ヨーロッパやアメリカの短距離路線で運用した。1970年代に入ると、1978年にアメリカ合衆国で制定された航空規制緩和法を契機に、小規模な航空会社が地域の空港から大規模なハブ空港へ向かう路線網が大きく変化した。
当初の小型コミューター機は主にターボプロップエンジンを搭載していたが、エンジンの技術向上に伴って燃費効率が改善され、より高速な巡航が可能なジェット機との性能差が縮まっていった。1981年には設計当初からリージョナルジェットとして開発されたBAe 146が初飛行し、その後ボンバルディア CRJシリーズやエンブラエル ERJ 145などがベストセラー機となって市場を牽引した。
現代の機体区分と特徴
現代の航空市場では、座席数や航続距離に応じて細分化が進んでおり、30から50席クラス、70から90席クラス、さらに利用客の多い路線向けの100から120席クラスなどが開発されている。特に70席クラスの設計においては、労働協約などで定められたスコープ・クローズ(運航規模の制限)の上限を意識した機体開発が多く見られる。また、低周波プロペラ音を伴うターボプロップ機と比較して、ジェット機は客室内の快適性や高速運航の面で選ばれる傾向があった。