道路技術

ロードヒーティングの仕組みと路面凍結防止技術

ロードヒーティングの仕組みと路面凍結防止技術
道路の融雪および凍結防止を目的としたロードヒーティングの仕組み、熱源、設置場所、および自然エネルギーを活用した近年の動向について解説します。

📌 主なポイント

  • ロードヒーティングは、路面の融雪および凍結防止を行うための施設である。
  • 舗装内に電熱線や温水循環パイプを埋設し、路面を加熱する仕組みとなっている。
  • 温水の熱源には、清掃工場の余熱やボイラーのほか、地中熱や温泉排水などの自然エネルギーが活用されることもある。

ロードヒーティングは、道路の融雪及び凍結防止を目的として路面の温度を上昇させるための施設である。主に寒冷地や積雪地域における車道や歩道の安全性確保のために導入されている。

仕組みと設置方法

車道や歩道の舗装内に電熱線類を埋設する方法や、温水を循環させるパイプを敷設する方法が用いられる。気象状況や路面の凍結・積雪状態に応じて、断続的または連続的に運転され、防雪および凍結防止を図る。車両用道路だけでなく、歩行者の転倒防止やバリアフリー対策を兼ねて市街地の歩道に設置されることもあるほか、高速道路においては、トンネルの出口や橋梁など凍結しやすい短距離区間に限定して設置される事例も見られる。

舗装面への埋設作業の様子
舗装面への埋設作業の様子

ロードヒーティングが稼働することで、積雪や凍結によるスリップ事故を防ぐ効果が期待できる。

ロードヒーティングによる融雪・凍結防止の効果
ロードヒーティングによる融雪・凍結防止の効果

熱源と運用コストの課題

温水を循環させるシステムの熱源としては、清掃工場の余熱や、ガス、灯油を燃料とする温水ボイラーが多く活用されてきた。また、ヒートポンプやその他の工場廃熱を利用する事例もある。一方で、施工費が高額であることに加え、ランニングコストが自治体の財政を圧迫要因となる場合があり、維持費の負担から使用を停止する地域も存在する。

自然エネルギーの活用と近年の動向

維持管理費および環境負荷を低減させるため、近年では様々な自然エネルギーや未利用エネルギーを活用した取り組みが進められている。具体例として、風力発電や水力発電の電力利用、路床に手を加えて地中熱を利用可能にする技術のほか、海水・湖水・温泉の高温排水を活用したシステムによる運用費用の削減が図られている。さらに、家庭向けには埋設を伴わない小規模な融雪マットなども普及しており、地域によっては電力会社による融雪用電力の安価な料金プランが設定されている。

階段部分に設置された融雪マット
階段部分に設置された融雪マット

よくある質問

ロードヒーティングはどのような場所に設置されますか?
寒冷地や積雪地域の車道、歩道のほか、高速道路のトンネル出口や橋梁といった凍結しやすい短距離区間、バリアフリー対策が求められる市街地の歩道や階段などに設置されます。
温水式ロードヒーティングの熱源には何が使われますか?
清掃工場の余熱や、ガス・灯油を燃料とした温水ボイラー、ヒートポンプ、工場廃熱、さらに地中熱や温泉の高温排水などが熱源として利用されます。
運用上の主な課題は何ですか?
高額な施工費に加え、ランニングコストが財政を圧迫する要因となり、維持費の問題から使用を停止する地域もあることが挙げられます。

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参考文献

積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法施行令 - e-Gov法令検索