化学・食品
塩の成分・製造法および歴史の解説

塩(塩化ナトリウム)の主成分、製法、日本および世界における販売・専売制度の歴史について詳しく解説する事典記事です。
📌 主なポイント
- ✓塩は塩化ナトリウムを主な成分とする物質である。
- ✓日本の塩事業法では、塩化ナトリウムの含有量が100分の40以上の固形物を塩と定義している。
- ✓日本では1997年に塩の専売制が廃止され、2002年に製造・販売が完全自由化された。
塩(しお、英: salt)は、塩化ナトリウムを主な成分とし、海水の乾燥や岩塩の採掘によって生産される物質である。
概要と定義
保存(塩漬け・塩蔵)などの目的で食品に使用されるほか、塩味をつける調味料として広く用いられている。また、ソーダ工業用や融氷雪用、水処理設備の一種の軟化器に用いられるイオン交換樹脂の再生などにも使用される。
日本の塩事業法においては、「塩化ナトリウムの含有量が100分の40以上の固形物」(チリ硝石、カイニット、シルビニットその他財務省令で定める鉱物を除く)と定義されている。
製法
塩の製造には、天日により乾燥させる天日製塩法、風による蒸発を促進させる流下式塩田、天日や風で濃縮された塩水を煮詰める煎熬採塩法、イオン交換膜製塩法など、様々な方法が用いられてきた。
日本では、固まった岩塩資源が採れず、年間降水量も世界平均の2倍であるため、一部の地域を除いて塩田に不向きな地理的条件を持つ。そのため、海水を一度濃度の高い塩水(鹹水)にしてから煮詰める方法が発達した。
販売と専売の歴史
人類最古の保存料である塩は、ヒトの生存に不可欠であるため、古くから政治的・経済的に重要な位置を占めてきた。日本においては、江戸時代に財政確保を目的として塩の専売を導入する藩が存在したほか、明治時代以降は日露戦争の財源確保などを契機として国家による専売制度が導入された。
その後、時代の変遷とともに専売制は改正・縮小され、1997年(平成9年)に塩の専売制は廃止され、2002年(平成14年)には塩の製造および販売が完全自由化された。
よくある質問
塩の主な成分は何ですか?
塩化ナトリウムを主な成分としています。
日本の塩の自給率はどうなっていますか?
食用塩については一定の割合を満たしているものの、工業用を含めた全消費量の大部分を輸入に頼っています。
日本の塩の専売制はいつ廃止されましたか?
1997年(平成9年)に塩の専売制が廃止され、2002年に完全自由化されました。
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参考文献
- 平成八年大蔵省令第四十五号 塩事業法施行規則
- 『15509の化学商品』化学工業日報社、2009年2月。