環境法

特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法(産廃特措法)の概要と歴史

特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法(産廃特措法)の概要と歴史
1997年以前の不法投棄された産業廃棄物の撤去や財政支援を定めた「特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法(産廃特措法)」の概要、背景、対策計画について解説します。

📌 主なポイント

  • 産廃特措法は平成15年法律第98号として2003年6月18日に施行された。
  • 対象となる特定産業廃棄物は、1997年の廃棄物処理法改正前に不適正処分が開始されたものに限定されている。
  • 2012年の法改正により存続期限が10年延長され、2023年3月31日に失効した。
日本国政府国章(準)
日本国政府国章(準)

特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法(平成15年6月18日法律第98号、通称:産廃特措法)は、1997年の廃棄物処理法改正前(1998年6月以前)に不法投棄や不適正処分が開始された産業廃棄物について、都道府県等が自ら行う対策費用に対して国庫補助および地方債の起債特例などの特別措置による財政支援を行うための枠組みを定めた日本の法律である。

2003年度から10年間の時限立法として施行されたが、2012年の法改正により存続期限が10年延長され、2023年3月31日に失効した。

制定の背景

香川県の「豊島不法投棄事案」や「青森・岩手県境産廃不法投棄事案」といった大規模な不法投棄問題が発生したことを受け、生活環境保全上の重大な支障を早期に解決するために制定された。

主な仕組みと対策

本法では、環境大臣が基本方針を定め、それに基づき都道府県等が実施計画を策定して特定支障除去等事業を推進することとしている。

  • 原因者負担の原則: まず不法投棄の行為者や関与者等に対して廃棄物処理法に基づく措置命令を発出し、支障の除去を行わせることを第一義とする。
  • 自治体による実施: 手続きによってもなお除去が完了しない場合、都道府県等が実施計画を策定して対策事業を実施する。
  • 財政支援: 産業廃棄物適正処理推進センターを通じた国庫補助や、地方債の起債特例措置が講じられた。

主な適用事例

法に基づき環境大臣の同意を経て実施計画が策定された主な事案には、香川県の豊島事案(事業費281億円)や青森・岩手県境不法投棄事案などがある。

よくある質問

産廃特措法の対象となった産業廃棄物とはどのようなものですか?
1997年の廃棄物処理法改正前の施行日(1998年6月17日)前に、処理基準に違反して不適正に処分された産業廃棄物を指します。
産廃特措法は現在も有効ですか?
いいえ。2003年度から10年間の時限立法として始まり、2012年の改正でさらに10年延長された後、2023年3月31日に失効しています。

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参考文献

平成24年法律第58号
産廃特措法に基づく特定支障除去等事業について(環境省)