日本神話・皇室
日本神話における三種の神器の歴史と伝承

日本神話に登場し、皇位の正統性の証とされる三種の神器(八咫鏡・天叢雲剣・八尺瓊勾玉)の歴史、伝承、および歴代天皇の継承について解説します。
📌 主なポイント
- ✓三種の神器は八咫鏡、天叢雲剣(草薙剣)、八尺瓊勾玉の三つの宝物の総称である。
- ✓日本神話において、天孫降臨の際に天照大神からニニギへと授けられたと伝えられている。
- ✓天皇の践祚における「剣璽等承継の儀」において、皇位の正統性の象徴として継承される。
三種の神器(さんしゅのじんぎ、英: the Three Sacred Treasures)とは、日本神話において、天孫降臨の際に天照大神(アマテラス)が瓊瓊杵尊(ニニギ)に授けたとされる3種類の宝物、すなわち八咫鏡(やたのかがみ)、天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ、草薙剣)、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)の総称である。また、古代より日本の歴代天皇が皇位の証(レガリア)として代々伝世してきた宝物を指す。
呼称と別称
「三種の神器」には複数の読み方や別称が存在する。「三種の神宝」と表記される場合もあり、「さんしゅのしんぽう」のほか、大和言葉として「みくさのかむだから」などの読みが伝えられている。また、剣と璽(皇位の印章としての勾玉)を併せて「剣璽(けんじ)」と称することもある。
神話における伝承
『古事記』や『日本書紀』の記述によると、それぞれの神器には神話上の起源がある。
- 八咫鏡:天岩戸隠れの際、石凝姥命が作ったとされる鏡。のちに天照大神からニニギへと授けられた。
- 天叢雲剣(草薙剣):須佐男命(スサノオ)がヤマタノオロチを退治した際にその尾から得たとされる剣。のちに日本武尊(ヤマトタケル)の東征などで伝えられた。
- 八尺瓊勾玉:大きな玉で作られた勾玉であり、天岩戸隠れの際に玉祖命が作ったとされる。
歴史的変遷と皇位継承
古代の日本において、鏡・剣・玉の組み合わせは皇室特有のものではなく、当時の有力な支配者一般の象徴であったと考えられており、各地の古墳の副葬品などからも同様の組み合わせが出土している。
歴史上、源平の壇ノ浦の戦いにおいて安徳天皇が入水した際、草薙剣の形代が水没するなどの歴史的事件があった。また、南北朝時代には南朝と北朝の間で神器の所在をめぐる対立が生じたが、最終的に合一の際に北朝側へ引き渡された。近代以降も、昭和天皇の退位・継承の局面や、上皇明仁および今上天皇の「剣璽等承継の儀」において継承されてきた。
よくある質問
三種の神器とは具体的に何ですか?
八咫鏡(やたのかがみ)、天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ、草薙剣)、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)の三種類の宝物の総称です。
三種の神器はどこに祀られていますか?
八咫鏡は伊勢神宮の内宮、草薙剣は熱田神宮にそれぞれ神体として奉斎され、八尺瓊勾玉などは皇居に安置されています。
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参考文献
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 / デジタル大辞泉 / 日本書紀