地理

讃岐山脈:香川・徳島県境の地塁山脈

讃岐山脈:香川・徳島県境の地塁山脈
讃岐山脈は香川県と徳島県の県境に位置する地塁山脈です。その地理的特徴や、かつて香川と徳島の間で行われていた農耕牛の貸し借り「借耕牛」の歴史について解説します。

📌 主なポイント

  • 讃岐山脈は香川県と徳島県の県境に位置する地塁山脈である。
  • 最高峰は竜王山(標高1,059.8m)である。
  • かつて香川と徳島の間で「借耕牛」と呼ばれる農耕牛の貸し借りが行われていた。

讃岐山脈(さぬきさんみゃく)は、香川県と徳島県の境界に沿って東西に連なる地塁山脈です。四国山地の北側に位置し、東西に長く南北に狭い地形を特徴としています。

地理的特徴

讃岐山脈は主に和泉層群と呼ばれる地層で構成されており、アンモナイトの化石が発見されるなど、かつてこの地域が海であったことを示唆する地質学的特徴を持っています。山脈の北側にあたる香川県側は比較的緩やかな斜面が多い一方、南側の徳島県側は吉野川が直下を流れていることもあり、急峻な地形を形成しています。最高峰は竜王山(標高1,059.8m)です。

歴史的風習:借耕牛

讃岐山脈を挟んだ香川県(讃岐国)の平野部と徳島県(阿波国)の山間部では、かつて借耕牛(かりこうし)と呼ばれる相互扶助の風習が存在しました。これは、江戸時代中期から昭和30年代頃まで行われていた、農耕牛の貸し借り活動です。

背景と実情

讃岐平野の小規模農家は、年間を通じて牛を飼育するための草地を確保することが困難でした。一方で、阿波の山間部では牛を飼育する環境はありましたが、水田が少なく米が貴重な資源でした。この両者の利害が一致し、農繁期に阿波から讃岐へ牛を貸し出す取引が成立しました。

「かりこさん」と呼ばれる仲介者や貸主によって、牛は険しい讃岐山脈の峠道を越えて讃岐平野へと運ばれました。農作業が終わると、讃岐の農家は米などの穀類を謝礼として牛に付け、阿波へと返還していました。この風習は、農業機械の普及や畜産形態の変化に伴い、昭和30年代に姿を消しました。

よくある質問

讃岐山脈の最高峰はどこですか?
讃岐山脈の最高峰は竜王山で、標高は1,059.8mです。
借耕牛とはどのような風習ですか?
江戸時代中期から昭和30年代にかけて、香川県の平野部農家が阿波(徳島県)の山間部農家から農繁期のみ農耕牛を借りていた相互扶助の風習です。
なぜ借耕牛が行われていたのですか?
讃岐側は牛を飼う草地が不足し、阿波側は米が貴重であったため、互いの不足を補う農業経営上の取引として成立していました。

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参考文献

  • 香川県の借耕牛(香川県畜産会)
  • 基準点成果等閲覧サービス(国土地理院)
  • 在郷風土記・多度津「借耕牛」