気候学

サバナ気候(Aw)の概要と特徴

サバナ気候(Aw)の概要と特徴
ケッペンの気候区分におけるサバナ気候(Aw)について、雨季と乾季の明確な分化、植生、分布地域、農業への影響を解説します。

📌 主なポイント

  • ケッペンの気候区分における熱帯気候(Aw)の一つである。
  • 雨季と乾季が明確に分かれていることが最大の特徴である。
  • 植生は丈の高い草原とまばらな樹木からなる「サバナ」が一般的である。

サバナ気候(英: Tropical savanna climate)は、ケッペンの気候区分における熱帯気候の一種であり、記号はAwで表されます。この気候の最大の特徴は、年間を通じて気温が高い一方で、雨季と乾季が明確に分かれている点にあります。

サバナ気候(Aw)の分布図
サバナ気候(Aw)の分布図

気候の定義とメカニズム

サバナ気候の定義には、気温と降水量の条件が用いられます。最寒月の平均気温が18℃以上であるという熱帯の条件を満たした上で、夏には赤道低圧帯(熱帯収束帯)の影響を受けて多雨となり、冬には亜熱帯高圧帯の影響を受けて乾燥するという季節変化が起こります。記号の「w」はドイツ語の「wintertrocken(冬に乾燥)」に由来します。

植生と土壌

植生は「サバナ」と呼ばれる丈の高い草原が主体であり、その中に乾燥に強いバオバブなどの樹木がまばらに点在しています。乾季には樹木が落葉し、草原も枯れるため、景観は赤茶けた大地へと変化します。土壌は一般的にラトソルや赤黄色土が多く、熱帯雨林と比較すると痩せている傾向がありますが、地域によっては肥沃な土壌も見られます。

農業と生活

サバナ気候帯では、雨季と乾季のサイクルに合わせた農業が行われています。伝統的な焼畑農業のほか、コーヒー、サトウキビ、綿花などの栽培が盛んです。また、モンスーンの影響を受ける地域では、水稲の二期作が行われることもあります。降水量の変動は生活に直結しており、雨季の降水量が多すぎれば洪水、少なければ旱魃といったリスクを伴います。

主な分布地域

サバナ気候は主に熱帯雨林の周辺に分布しています。代表的な地域として、ブラジル高原、リャノ、グランチャコ、インドシナ半島内陸部、オーストラリア北部、アフリカ中部の熱帯雨林周辺部などが挙げられます。

よくある質問

サバナ気候の記号「Aw」は何を意味しますか?
「A」は熱帯気候を、「w」はドイツ語の「wintertrocken(冬に乾燥)」を意味し、冬に乾季があることを示しています。
サバナ気候の主な農産物は何ですか?
コーヒー、サトウキビ、綿花、天然ゴム、バナナ、カカオなどが栽培されています。また、東南アジアなどの一部地域では米の二期作も行われています。
熱帯雨林気候とサバナ気候の主な違いは何ですか?
熱帯雨林気候(Af)は年間を通じて降水量が多く乾季がほとんどありませんが、サバナ気候(Aw)は明確な乾季が存在する点が異なります。

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熱帯雨林気候ケッペンの気候区分モンスーン焼畑農業

参考文献

  • 柏木良明「世界の気候区分」『自然地理学概論』朝倉書店、2008年。
  • 帝国書院編集部『新詳高等地図』帝国書院、2016年。
  • 二宮書店編集部『詳解現代地図』二宮書店、2017年。