言語学

第二言語の定義と社会的背景

第二言語の定義、外国語との違い、および世界的な学習状況や社会的背景について解説します。

📌 主なポイント

  • 第二言語とは、母語習得後に学習される言語を指す。
  • 第二言語と外国語は、その言語が社会的に機能しているかどうかで区別されることがある。
  • 言語の選択には、経済的影響力、歴史的背景、宗教的要請が大きく関与する。

第二言語(だいにげんご、英: second language)とは、個人が母語(第一言語)を習得した後に、後天的に学習し使用する言語を指す。言語学や教育学の文脈では、単に「母語以外の言語」という広義の意味で用いられることが多い。

第二言語と外国語の区別

第二言語と「外国語」は混同されやすいが、厳密には異なる概念である。第二言語は、その言語が話されている地域や社会において、公用語や共通語として機能している場合がある。例えば、多言語国家であるスイスにおいて、ドイツ語を母語とする国民がフランス語を学ぶ場合、それは国家の公用語を習得する行為であり、必ずしも「外国語」を学んでいるわけではない。

一方で、その言語が日常生活の基盤となっていない地域で学習される場合は「外国語」として扱われる。教育学の分野では、学習者がその言語を日常的に耳にする環境にあるかどうかを基準に、第二言語教育と外国語教育を区別することがある。

学習の動機と社会的要因

第二言語の選択には、政治的、経済的、宗教的な背景が深く関与している。歴史的な宗主国との関係や、国際的な経済力を持つ国の言語は、ビジネスや教育の機会を広げる手段として広く学習される傾向がある。

  • 経済的影響力: 第二次世界大戦後の国際政治や経済において中心的な役割を果たしたアメリカ合衆国の影響により、英語は世界各地で第二言語として広く学習されている。
  • 歴史的・文化的背景: かつての植民地支配や歴史的交流により、フランス語やロシア語などが特定の地域で公的あるいは教育的な言語として定着している例がある。
  • 宗教的要請: イスラーム圏においては、クルアーンの記述言語であるアラビア語が、母語に関わらず信仰上の理由から第二言語として学習されることが多い。

言語内での共通語

中国語やアラビア語のように、地域によって方言の差異が著しい言語では、統一された共通語(中国語の普通話やアラビア語のフスハーなど)を第二言語として学ぶケースがある。この場合、学習者は自身の方言と共通語を使い分けるバイリンガルとしての側面を持つことになる。

よくある質問

第二言語と外国語の違いは何ですか?
第二言語は、その言語が公用語や共通語として機能している社会で習得される場合を含みますが、外国語は一般的にその言語が日常的に話されていない地域で学習される言語を指します。
なぜ特定の言語が第二言語として選ばれるのですか?
経済的な取引のメリット、歴史的な宗主国との関係、宗教的な教義の理解、あるいは国際的な影響力の強さなど、多様な社会的要因が影響しています。

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参考文献

  • 言語学辞典(各言語の社会言語学的側面に関する記述)
  • 教育学における第二言語習得理論の概説書