地球科学

地表の記録者:堆積岩の形成と分類の全貌

地表の記録者:堆積岩の形成と分類の全貌
既存の岩石や生物遺骸が堆積し、続成作用を経て形成される堆積岩について、砕屑岩や火山砕屑岩、生物岩などの分類と粒径ごとの特徴をわかりやすく解説します。

📌 主なポイント

  • 堆積岩は、風化・侵食された既存の岩石の破片や生物遺骸などの堆積物が続成作用を受けて形成される。
  • 構成成分や成因により、砕屑岩、火山砕屑岩、生物岩、化学的沈殿岩、蒸発岩などに分類される。
  • 粒子の大きさ(粒径)によって、礫岩、砂岩、泥岩などに細分化される。

堆積岩(たいせきがん、英語: sedimentary rock)とは、既存の岩石が風化・侵食作用を受けて細かくなった礫や砂、泥、あるいは火山灰、さらには生物の遺骸などの粒(堆積物)が、海底や湖底などの水底、あるいは地表に堆積し、その後の続成作用を受けて固まることで形成された岩石の総称です。かつては火成岩に対する「水成岩(すいせいがん)」と呼ばれることもありました。地球の陸地の大部分を覆っており、地層をなして産出することが一般的です。

形成のプロセス

堆積岩の形成は、まず地表の岩石が風化し、侵食・運搬されることから始まります。運ばれた堆積物は、低地や水底に層状に蓄積されます。長期間にわたる上層からの重みによる圧縮や、地下水に含まれる成分による固結作用(続成作用)を経ることで、ゆるい堆積物が固い岩石へと変化します。

堆積岩の分類と種類

堆積岩は、その構成成分や成り立ちによっていくつかのグループに大別されます。代表的な分類として、砕屑岩、火山砕屑岩、生物岩、化学的沈殿岩、蒸発岩が挙げられます。

砕屑岩

火山由来以外の鉱物や岩石の破片(砕屑物)が堆積してできた岩石です。堆積した場所によって陸成砕屑岩や海成砕屑岩に分かれます。また、構成する粒の大きさ(粒径)によってさらに細分化されます。

礫岩の表面質感を示す標本写真
礫岩

粒径が64mm以上の粗い礫が固まったものを礫岩、角張った礫が多いものを角礫岩と呼びます。

砂岩の細粒な粒子構造を示す標本写真
砂岩

粒径が2mmから1/16mmの砂が固まったものが砂岩です。

泥岩およびシルト岩の緻密な層構造
泥岩(シルト岩)

さらに細かいシルトや粘土からなるものは泥岩(シルト岩、粘土岩を含む)と呼ばれます。泥岩のうち、薄い板状に剥がれやすい性質を持つものは頁岩(シェール)、変成作用を受けていないあるいは微弱なものは粘板岩(スレート)として区別されることがあります。

頁岩特有の薄層剥離性を示す岩石標本
頁岩
粘板岩の滑らかな劈開面を示す標本
粘板岩

火山砕屑岩(火砕岩)

火山活動によって噴出した火山灰や火山岩塊などの火山砕屑物が堆積してできた岩石です。

  • 火山角礫岩・凝灰角礫岩
  • ラピリストーン・火山礫凝灰岩
  • 凝灰岩

生物岩および化学的沈殿岩

生物の遺骸(殻や骨格など)が堆積してできたものを生物岩、水中に溶解していた成分が化学的・生物的な沈殿によって固まったものを化学的沈殿岩と呼びます。これらは重複する種類も多く含まれます。

苦灰岩の結晶質組織を示す標本写真
苦灰岩
チャートの均質な微細構造を示す標本写真
チャート
  • 石灰岩:炭酸カルシウムを主成分とする。
  • 苦灰岩(ドロマイト):炭酸カルシウムマグネシウムを主成分とする。
  • チャート:二酸化ケイ素を主成分とする非常に硬い岩石。
  • 珪藻土:珪藻の殻が堆積した岩石。
  • 石炭:植物遺骸が炭化したもの。

蒸発岩

水に溶けていた成分が、乾燥気候などによる水分の蒸発に伴って析出し、固まってできた岩石です。岩塩や石膏などがこれに該当します。

粒径と砕屑岩・火山砕屑岩の対応表

粒径 (mm)砕屑物砕屑岩火山砕屑物火山砕屑岩
64 以上礫岩、角礫岩火山岩塊火山角礫岩、凝灰角礫岩
64 - 2--火山礫ラピリストーン、火山礫凝灰岩
2 - 1/16砂岩火山灰凝灰岩
1/16 - 1/256シルトシルト岩(泥岩)--
1/256 以下粘土粘土岩(泥岩、頁岩)--

よくある質問

堆積岩とはどのような岩石ですか?
既存の岩石の風化・侵食物や火山灰、生物遺骸などの堆積物が、水底や地表に積もり、続成作用を受けて固まった岩石の総称です。
堆積岩はどのように分類されますか?
主に砕屑岩、火山砕屑岩、生物岩、化学的沈殿岩、蒸発岩の5つに分類されます。
砂岩と泥岩の違いは何ですか?
構成する粒の大きさ(粒径)が異なります。砂岩は2mmから1/16mmの砂が固まったものであり、泥岩はさらに細かいシルトや粘土から構成されています。

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参考文献

文部省編『学術用語集 地学編』日本学術振興会、1984年。