設計の概念とプロセス
📌 主なポイント
- ✓設計とは、建築物や工業製品などのシステムを具現化するため、必要な機能を検討し準備するプロセスである。
- ✓成果物には仕様書、設計図、設計書、模型などが含まれる。
- ✓建築設計などの分野では、段階的に「基本設計」と「実施設計」に区分して業務が進められる。
設計(せっけい、英: design)とは、建築物や工業製品をはじめとするシステムを具現化するために、必要とされる機能や条件を検討・準備する知的作業およびそのプロセスを指す。成果物としては、仕様書や設計図、設計書、場合によっては模型などが作成される。
概説
設計においては、時間的要素(製作開始時期、想定使用期間、量産品の製作継続期間など)、機能的要素(使用目的、寸法、質量など)、社会的・環境的要素(法規制、地球環境への配慮など)を総合的に検討する必要がある。また、ライフサイクルコスト(生涯費用)を考慮し、調達可能額や保守・廃棄を含めて最も経済的な手法が選択される。
その場で手に入る材料を寄せ集めて試行錯誤しながら作る「ブリコラージュ」とは対照的に、設計は理論や設計図に基づいて資材を調達し、目的物を構築するアプローチをとる。主な適用分野は工学を中心としつつも、広義には社会的な機構、組織、制度などを組み合わせて特定の目的を達成するためのシステム作り全般を包含する。
設計の手法とプロセス
設計のプロセスや手法には、対象とする分野や目的に応じて多様なモデルが存在する。代表的な手法としては以下のものが挙げられる。
- ウォーターフォールモデル
- プロトタイプモデル
- スパイラルモデル
- コンカレントエンジニアリング
- 実験計画法
建築設計の分野などでは、段階的に「基本設計」と「実施設計」に区分されることが一般的である。基本設計の成果をもとに、構造や設備の詳細をつめ、最終的な実施設計図や仕様書の作成、建築確認申請の手続き、施工者選定のための積算確認などが行われる。
標準設計
設計や施工の合理化、能率化、経費低減を目的として、対象物ごとにあらかじめ定められた設計仕様を標準設計と呼ぶ。不特定多数へ大量の供給が必要とされる住宅や、鉄道車両、土木構造物などの分野で活用されてきた。例えば、日本の公営住宅や公団住宅においては、標準化された空間構成手法や設計ルールが発展してきた歴史がある。