政治学

政体とは:政治体制と政治組織の概念と歴史的分類

政体(ポリティ)の意味や、政治体制および広義の政治組織としての定義、アリストテレスから近代に至るまでの歴史的な政治形態の分類について解説します。

📌 主なポイント

  • ✓政体は英語で「polity」と訳され、政治体制または政治組織を意味する。
  • ✓古代ギリシアのアリストテレスは、政体を君主政、貴族政、民主政の3つに分類した。
  • ✓ポリュビオスは政体が変化していく「政体循環論」を唱えた。
  • ✓現代においては、国家の要件を満たさない広義の政治組織や、EUのような新たな政治単位を分析する際にも使用される。

政体(せいたい、英語: polity)とは、政治体制または広義の政治組織を指す概念である。文脈によって、国家の統治形態を意味する場合と、主権の有無を問わない多様な政治体を指す場合がある。

政治体制としての政体

国家などの組織における統治形態であり、権力を持つ支配者が誰であるかに着目した分類が行われる。歴史的には、古代ギリシアの哲学者アリストテレスが提示した君主政、貴族政、民主政の3分類がよく知られている。

ポリュビオスは、これらの純粋な政体が堕落することでそれぞれ専制、寡頭政、衆愚政へ移行し、さらに循環するという政体循環論を唱えた。また、諸要素を組み合わせた共和政ローマの混合政体を最上と評価した。18世紀の社会思想家であるモンテスキューなども、こうした古典的分類を踏まえつつ、さまざまな統治形態の特徴や長短を論じている。

広義の政治体と現代的意義

より広い意味では、法学や政治学が厳密に定義する国家の要件を満たさない政治組織をも含む。一定の領域に対して政治支配を及ぼす主体すべてが対象となり、主権を持たない地方自治体や保護国、儀礼的な服従関係を結ぶ古代の王国などがこれに該当する。

20世紀以降、ロバート・ダールらの研究において都市と国家の政治を横断的に捉える手法として用いられ、さらに1990年代の欧州連合(EU)の出現により、国家を唯一の自明な政治単位とみなさない現代政治の分析において「政体」という語の重要性が再認識されている。

よくある質問

政体とは何ですか?
国家の統治形態である政治体制を指すほか、国家の要件を満たさないものも含めた広義の政治組織(政治体)を指す言葉です。
アリストテレスによる政体の分類は何ですか?
君主政、貴族政、民主政の3つに分類したものが有名です。
国体と政体の違いは何ですか?
国体が主権者が誰であるかを指す概念として扱われる場合があるのに対し、政体はより細かな統治の形態を指す概念として用いられます。

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参考文献

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典『政体』、日本大百科全書(ニッポニカ)『政体』