Uncategorized
近代政治思想と法制度における権力分立の基本原理
\n
権力分立は、国家の権力を複数の機関に分散させ、それぞれの権力が相互に抑制し合うことで濫用を防ぎ、国民の権利と自由を保障することを目的とする政治・法制度の基本原理です。その中核をなす要素として、権力の区別分離および権力相互の抑制均衡が挙げられます。
\n権力の区別分離と統治形態
\n国家権力は一般的に、法律を制定する立法権、法律を執行・適用する行政権、法に基づいて裁定を下す司法権の三つに分類されます。それぞれの権力をどの機関にどのように配分するかによって、各国の政治制度には多様性が生じます。
\n大統領制における運用
\n大統領制を採用する国家においては、厳格な権力分立を背景として発展してきましたが、20世紀以降の行政国家化に伴い、大統領が立法を主導したり司法に対して一定の影響力を行使したりする事例が見られるようになりました。また、大統領の所属政党と議会の多数派政党が異なる「分割政府」の状態が生じた場合、厳格な権力分立が再び顕在化することがあります。アメリカ合衆国の政治制度は、こうした分割政府の常態化を前提としつつ、利益集団の活動や複雑な政治的駆け引きを通じた利害調整に特質を持っています。
\n参考文献
- 「濫用」にかえて「乱用」の字が用いられることがある(憲法学の文献としては芦部信喜著・高橋和之補訂『憲法 第5版』2011年、岩波書店、p.277など)。『改訂 新潮国語辞典 ー現代語・古語ー』(株式会社 新潮社。監修者:久松潜一。編集者:山田俊雄・築島裕・小林芳規。昭和53年10月30日 改訂第6刷発行)p 2083に、「ラン ヨウ【*濫用・乱用】みだりにもちいること。」と記載されている。なお「*」は、この国語辞典の「記号・略語表」によれば「当用漢字表補正試案にある字で、当用漢字表に加えられる字、または、削られる字」という意味である。
- 清宮四郎 1979, p. 91-92.
- 芦部信喜 & 高橋和之 2011, p. 277.
- 浦部法穂 2006, p. 13.
- 大石眞 2004, p. 215.
- 野中俊彦 et al. 2006, p. 4-5.
- 清宮四郎 1979, p. 92.
- 大石眞 2004, p. 20.
- 清宮四郎 1979, p. 89.
- 山内敏弘 2004, p. 46.
- 日本では人事院や公正取引委員会、労働委員会、公安委員会、教育委員会、選挙管理委員会など。地方では各種の行政委員会など。
- 松下康雄「中央銀行の役割について」日本記者クラブにおける日本銀行総裁講演、平成8年6月14日
- 芦部信喜 & 高橋和之 2011, p. 278.
- 清宮四郎 1979, p. 97.
- 大石眞 2004, p. 21.
- 清宮四郎 1979, p. 94-95.
- 清宮四郎 1979, p. 95.
- 飯尾潤 2007, p. 18.
- 野中俊彦 et al. 2006, p. 162.
- 飯尾潤 2007, p. 155.
- 芦部信喜 & 高橋和之 2011, p. 320.
- 小林直樹 1981, p. 232.
- 大石眞 2004, p. 85.
- 小林直樹 1981, p. 233.
- 毛利透 et al. 2011, p. 231.
- 飯尾潤 2007, p. 146-147.
- 清宮四郎 1979, p. 100.
- 小林直樹 1981, pp. 233–235.
- 清宮四郎 1979, p. 96.
- 野中俊彦 et al. 2006, p. 202.
- 野中俊彦 et al. 2006, p. 74.
- 野中俊彦 et al. 2006, p. 106.
- 橋本五郎, 飯田政之 & 加藤秀治郎 2006, p. 31,70.
- 野中俊彦 et al. 2006, p. 164.
- 清宮四郎 1979, p. 96、102.
- 野中俊彦 et al. 2006, p. 229.
- 清宮四郎 1979, p. 102.
- 野中俊彦 et al. 2006, p. 407.
- 清宮四郎 1979, p. 90.
- 芦部信喜 & 高橋和之 2011, p. 279.