地球科学
楯状火山の構造と特徴に関する地質学的解説

楯状火山の地質学的な特徴、粘性率の低い玄武岩質溶岩による形成過程、およびハワイ諸島やアイスランドなどの具体例について解説します。
📌 主なポイント
- ✓楯状火山は主に粘性率の小さい玄武岩質溶岩によって形成される。
- ✓高さに対して底面積(裾野)が非常に広い緩やかな傾斜を持つ。
- ✓ハワイ諸島やアイスランドなどのホットスポットに多く分布する。
- ✓大部分は長期間の活動による複成火山であるが、アイスランドのスキャルドブレイズゥルなどの単成火山の例もある。
楯状火山(たてじょうかざん、英: shield volcano)は、主に粘性率の小さい玄武岩質溶岩によって形成される、高さに比べて底面積(裾野)の広い火山である。地球上の大型火山の多くは楯状火山に分類される。

地形的特徴と形成過程
楯状火山は、ハワイ諸島やアイスランドなどのホットスポット周辺において多く見られる。流動性の高い玄武岩質溶岩が繰り返し流出するため、溶岩が遠くまで広がり、傾斜の緩やかな巨大なドーム状の山体を形成する。その外観が戦士の盾を伏せたように見えることからこの名が付けられた。

一般的に、多くの楯状火山は長期間にわたる複数回の火山活動によって形成される複成火山である。一方で、特殊な例として単成火山の盾状火山も存在する。

アイスランドのスキャルドブレイズゥルは、直径10キロメートル、比高550メートル、体積16立方メートルを測り、約9500年前の一度の噴火活動によって形成された単成火山の典型例である。
用語の変遷に関する注意点
かつてカール・シュナイダーによる1911年の火山の形態的分類において、楯状火山は「アスピーテ」に相当するとされ、日本の学校教育や教科書などで採用された歴史がある。しかし、シュナイダーの分類で説かれる火山の一般的生成順序は実際の火山の形成過程とは異なると指摘されるようになり、現在ではアスピーテなどの用語は学術用語としては使われなくなっている。
よくある質問
楯状火山とはどのような火山ですか?
粘性率の低い玄武岩質溶岩が流出・拡散して形成された、高さに比べて底面積が広く緩やかな傾斜を持つ火山です。
アスピーテという用語は現在使われていますか?
かつて教科書等で使用されていましたが、実際の火山の形成過程と異なることが指摘され、現在では学術用語としては使われていません。
楯状火山の代表的な例には何がありますか?
ハワイのマウナ・ロアやマウナ・ケア山、アイスランドのスキャルドブレイズゥルなどが挙げられます。
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火山玄武岩ホットスポットマグマ地質学
参考文献
文部省編『学術用語集 地学編』日本学術振興会、1984年。
地質調査総合センター研究資料集 No.486、産業技術総合研究所地質調査総合センター、p.19。
火山活動と人間生活をめぐって(URBAN KUBOTA NO.15)、国立国会図書館、p.38。
日本火山学会 火山の形状と地形 アスピーテ・トロイデ・ベロニーテ・ホマーテ。
群馬大学教育学部 早川由紀夫 火山のかたち。
地質調査総合センター研究資料集 No.486、産業技術総合研究所地質調査総合センター、p.19。
火山活動と人間生活をめぐって(URBAN KUBOTA NO.15)、国立国会図書館、p.38。
日本火山学会 火山の形状と地形 アスピーテ・トロイデ・ベロニーテ・ホマーテ。
群馬大学教育学部 早川由紀夫 火山のかたち。