視程計の仕組みと用途

📌 主なポイント
- ✓視程計は大気の消光率や光透過率を測定し、視程を算出する機器である。
- ✓測定方式には、投受光器を離して直進光を測る「直達式」と、散乱光を測る「散乱式」がある。
- ✓空港では滑走路視距離(RVR)を測定するため、滑走路周辺に視程計が設置される。
視程計(していけい、英語: transmissometer)は、大気中における光の透過率や消光率を測定し、視程(見通せる距離)を観測するために用いられる気象観測機器である。なお、透過率の測定を主目的とするものは透過率計と呼ばれる場合もあるが、基本的な測定原理は共通している。
測定の原理と種類
視程計は、投光器から指向性の高い光線(ビーム)を発射し、大気中を通過する間に減衰した光を受光器で捉えることによって測定を行う。光の波長には、人間の目視特性に近づけるため、一般的に可視光線の中域にあたる550nm付近の光が使用される。
直達式
直達式は、投光器と受光器を一直線上に向かい合わせて配置し、途中で散乱した光を含めず、直進して到達した光の量のみを測定する方式である。人間の目視観測による結果と一致しやすいという利点があるものの、投受光器の間隔を数百メートル程度離して設置する必要があるため、設置場所が制限される場合がある。
散乱式
散乱式は、投光器から発射された光が空気中の微粒子や水滴などによって散乱する様子を利用する方式である。投光器の光軸に対して斜め前方や斜め後方の位置に受光器を配置し、散乱光や反射光を測定する。機器の設置間隔を短くすることが可能であり、同一の筐体に一体化されている場合もあるため、設置の自由度が高いという特徴を持つ。

気象光学距離と空港での利用
視程計の測定結果から得られる距離は、気象光学距離(MOR: Meteorological Optical Range)と呼ばれ、世界気象機関(WMO)の定義では、2700Kの白熱灯に相当する光束が初期値の5%まで減衰する距離とされている。
特に航空分野においては、飛行機の安全な離着陸を判断するために不可欠な情報となる。計器進入の際に用いられる滑走路視距離(RVR: Runway Visual Range)を計測するため、滑走路の沿道に専用の滑走路視距離計が数セット設置され、運航管理や航空管制に活用されている。
よくある質問
視程計と透過率計の違いは何ですか?
直達式と散乱式にはどのような違いがありますか?
滑走路視距離(RVR)とは何ですか?
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参考文献
- 視程計の原理 - アサップ
- MTECH Systems Transmissometer