物理学・色彩工学

光源の光色を数値化する尺度:色温度の基礎と応用

光源の光色を数値化する尺度:色温度の基礎と応用
色温度(しきおんど)の定義、黒体放射との関係、ディスプレイや照明における色彩再現の基準について詳しく解説する専門記事。

📌 主なポイント

  • 色温度の単位には熱力学的温度を示すケルビン(K)が使用される。
  • 理想的な黒体が放射する光の波長分布と温度の対応関係を基礎としている。
  • 色彩工学や現在の高精細度テレビジョン放送では6500Kが標準的な色温度として扱われる。

色温度(しきおんど、英語:color temperature)とは、ある光源が発している光の色を定量的な数値で表現するための尺度(単位)である。単位には熱力学的温度のK(ケルビン)が用いられる。

黒体放射と色温度の原理

色温度は、表現しようとする光の色を、ある温度に加熱された理想的な黒体から放射される光の色と対応させ、その時の黒体の温度をもって定義される。すべての物質は温度に応じてさまざまな波長の光を放射しており、これを熱放射と呼ぶ。

プランク軌跡における色相の変化を示す図
プランク軌跡における色相の変化

温度が低い状態では暗いオレンジ色の光を放ち、温度が上昇するにつれて黄色みを帯びた白、さらに高くなると青みがかった白へと変化していく。例えば、昼間の太陽光線はおおむね5000から6000Kであり、朝夕の太陽光はおおむね2000Kとなる。

色彩再現とディスプレイにおける基準

写真撮影、テレビジョン放送、コンピュータのディスプレイなどにおいて、色を正確に再現する上で色温度の管理は極めて重要である。

色彩工学や高精細度テレビジョン放送(ITU Rec. 709など)では、色温度6500Kが事実上の標準として広く採用されている。かつてのアナログテレビジョン放送において、日本国内の規格(NTSC-J)では9300Kを基準としていたため青みがかった映像となっていたが、デジタル放送の普及に伴い国際的な基準に合わせた運用がなされている。

視覚特性と逆色温度(ミレッド)

人間の視覚における色の認識特性は、色温度の数値と比例関係にない。そのため、人の感覚により近い形で色変化を扱う手法として、色温度の逆数を利用する「逆色温度」が用いられることもある。逆色温度の単位には、ケルビンの逆数を100万倍したミレッド(M)または毎メガケルビン(MK-1)が使用される。

光色色温度逆色温度
電球色3000 K333 MK-1
温白色3500 K286 MK-1
白色4200 K238 MK-1
昼白色5000 K200 MK-1
昼光色6500 K154 MK-1

よくある質問

色温度とは何ですか?
光源が発する光の色を、加熱された黒体から放射される光の温度に置き換えて定量的に表現した尺度です。
色温度の単位は何ですか?
熱力学的温度の単位であるケルビン(K)を用います。
逆色温度やミレッドとは何ですか?
人間の視覚特性が色温度と比例しないため、色温度の逆数を100万倍して人間の感覚に近づけた単位です。

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参考文献

  • 第5回 同じ色のハズが設定1つで大違い――液晶ディスプレイの「色温度」を究める | EIZO株式会社 (2025年10月11日閲覧)
  • 超高精細度テレビジョン放送システムに関する中間報告(映像符号化方式) - 一般社団法人電波産業会 デジタル放送システム開発部会 (2024年6月2日)
  • バイオ活用ガイド:モニタの色調整 - vaio.sony.co.jp (2002年10月8日)
  • アダプティブ カラー - Microsoft Learn (2024年11月26日)