地形学・生態学
湿地の生態系と環境的特徴

湿地の定義、生態学的重要性、ラムサール条約による保護、世界の主な湿地について解説する百科事典記事です。
📌 主なポイント
- ✓湿地とは、浅い水で断続的に覆われているか、土壌が水分で飽和している土地を指す。
- ✓ラムサール条約では、低潮時における水深が6メートルを超えない海域なども湿地に含めている。
- ✓パンタナルは総面積が14万から19.5万平方キロメートルに達する世界最大の湿地である。
湿地(しっち、英語:wetland)は、浅い水で断続的に覆われているか、土壌が水分で飽和している土地または地域を指す。淡水や海水によって冠水する、あるいは定期的に覆われる低地であり、英語の音写でウェットランドとも呼ばれる。湿地の特徴を備えた地帯は湿地帯と呼ばれる。

定義と範囲
湿地には幅広い意味があり、湖、沼、地下水系、水田、ため池、干潟、マングローブ、藻場やサンゴ礁などが含まれる。渡り鳥の保全に関する国際条約であるラムサール条約の第1条第1項においては、天然・人工、永続的・一時的、水が滞るか流れるか、淡水・汽水・鹹水を問わず、沼沢地、湿原、泥炭地又は水域をいい、低潮時における水深が6メートルを超えない海域を含むと定義されている。

また、環境省が選定する日本の重要湿地500の選定基準では、湿原・塩性湿地、河川・湖沼、干潟・マングローブ林、藻場、サンゴ礁のうち、生物の生育・生息地として典型的または相当の規模の面積を有している場合を対象としている。

生態学的特徴と機能
湿地は水生生物やそれを餌とする鳥類の重要な生育・生息場所となる。河川や湖沼は貯水機能を持ち、干潟やマングローブ等は水質の浄化機能を有している。そのため、ラムサール条約や鳥獣保護法に基づく保護区に指定されることが多い。

世界の主な湿地
- パンタナル:総面積約140,000〜195,000平方キロメートルであり、世界最大の湿地とされる。
- スッド:白ナイル川流域に広がる広大な湿地帯。
- ニジェール内陸デルタ:西アフリカのニジェール川流域に位置する湿地帯。

よくある質問
ラムサール条約における湿地の定義は何ですか?
天然・人工、永続的・一時的、水が滞るか流れるか、淡水・汽水・鹹水を問わず、沼沢地、湿原、泥炭地又は水域をいい、低潮時における水深が6メートルを超えない海域を含みます。
湿地にはどのような環境機能がありますか?
河川や湖沼などの貯水機能や、干潟やマングローブ等による水質の浄化機能を有しています。
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参考文献
Merriam-Webster, wetland.
Roger Lincoln, Geoff Boxshall and Paul Clark (1998). A dictionary of ecology, evolution and systematics, 2nd ed, Cambridge University Press, p.317.
国土地理院地理調査部環境地理課「調査報告書(国土地理院技術資料D1-No.419) 参考資料2:湿原・湿地の定義に関する参考資料」2004年3月
外務省ホームページ ラムサール条約の日本語訳
日本の重要湿地500