物理単位
国際単位系における倍量・分量単位の付加要素:SI接頭語の仕組みと歴史
国際単位系(SI)において十進の倍量および分量単位を構成するために用いられるSI接頭語の定義、歴史的背景、命名規則について詳しく解説します。
📌 主なポイント
- ✓SI接頭語は国際単位系(SI)において十進の倍量・分量単位を作るために用いられる。
- ✓メートル法の導入初期である1793年頃から単位に接頭語を付す発祥の歴史がある。
- ✓2022年の国際度量衡総会において、新たな極大・極小の接頭語としてクエタ、ロナ、ロント、クエクトが追加された。
SI接頭語(エスアイせっとうご、フランス語: Préfixes du SI、英語: SI prefixes)は、国際単位系 (SI) において、SI単位の十進の倍量および分量単位を作成するために、SI単位およびいくつかのSI併用単位の前につけられる接頭語である。
概要
各物理量に基準となる1つの単位を定義し、それに10の累乗倍の数を示す接頭語を付すことで、非常に大きな量や小さな量を簡潔に表現する。例えば、接頭語「キロ」は103(1000)倍を表し、「キロメートル」は1000メートル、「キロワット」は1000ワットを意味する。一方、接頭語「ミリ」は10-3(1000分の1)を表し、「ミリメートル」は1メートルの1000分の1の長さを表す。
日本の計量法においては、SI接頭語はSI単位のみならず、一部の例外を除いて非SI単位である法定計量単位にも付すことができる。
歴史的背景
単位に接頭語を付けるという発想は、国際単位系(SI)の正式な導入よりも古く、1793年にフランスでメートル法が施行された時代にまで遡る。その後、国際度量衡総会 (CGPM) などの国際機関によって段階的に拡張・制定されてきた。近年では、膨大なデータ量の増加などに対応するため、2022年に新たな接頭語として「クエタ」「ロナ」「ロント」「クエクト」が追加制定された。
名称と記号の規則
SI接頭語には体系的な命名規則や記号のルールが存在する。
- 正の指数(10N、N≧6)を持つ接頭語の名称は原則として「a」で終わる(例: mega, giga, tera, peta, exa, zetta, yotta, ronna, quetta)。
- 負の指数(10N、N≦-6)を持つ接頭語の名称は原則として「o」で終わる(例: micro, nano, pico, femto, atto, zepto, yocto, ronto, quecto)。
- 記号の表記においては、正の指数を持つ記号は原則として大文字(M, G, T, P, E, Z, Y, R, Q)、負の指数を持つ記号は小文字(µ, n, p, f, a, z, y, r, q)が用いられる。
よくある質問
SI接頭語とは何ですか?
国際単位系(SI)において、基準となる単位の10の累乗倍(倍量や分量)を表すために、単位の前に付けられる接頭語のことです。
SI接頭語の名称にはどのような規則がありますか?
10の6乗以上の正の指数を持つ名称は原則として「a」で終わり、10の-6乗以下の負の指数を持つ名称は「o」で終わる規則があります。
最近追加されたSI接頭語は何ですか?
2022年に、極めて大きな数や小さな数を表すために「クエタ (quetta)」「ロナ (ronna)」「ロント (ronto)」「クエクト (quecto)」の4種類が新たに追加されました。
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参考文献
- 国際単位系国際文書第9版(2019年)
- 計量単位令 別表第四
- 計量単位規則 別表第三