気象学
着雪現象の概要と対策

着雪は物体に雪が付着する現象であり、電線や鉄道などのインフラに影響を及ぼす雪害の一つです。その発生メカニズムと主な対策について解説します。
📌 主なポイント
- ✓着雪は主に気温0℃から1℃程度の湿った雪が降る環境で発生しやすい。
- ✓電線着雪は断線や電柱の倒壊といったインフラ被害を引き起こす可能性がある。
- ✓鉄道における着雪は、走行中の雪の落下によるバラストの飛散や分岐器の動作不良の原因となる。
着雪(ちゃくせつ)とは、雪が物体に付着する現象、またはその付着した雪そのものを指します。特に気温が0℃から1℃前後の湿った雪(ぬれ雪)が降る際に発生しやすく、雪に含まれる水分の表面張力が物体への付着を促進します。日本では主に11月から3月にかけて発生し、社会インフラに影響を及ぼす雪害として警戒されています。
電線着雪
送電線や電話線に雪が付着すると、電線を軸として直径10〜20センチメートル程度の筒状に成長することがあります。これは「筒雪」とも呼ばれます。電線着雪は、自重による断線や、着雪が落下する際の反動で電線が跳ね上がる「スリートジャンプ」などの現象を引き起こし、送電鉄塔や電柱の倒壊を招く恐れがあります。また、電柱自体にも雪が付着し、気温上昇に伴って側面をずり落ちることで「雪ひも」と呼ばれる白ヘビのような形状を形成する現象も知られています。
よくある質問
着雪はなぜ発生するのですか?
気温が0℃から1℃程度の湿った雪が降る際、雪に含まれる水分の表面張力が働くことで物体に付着しやすくなるためです。
鉄道における着雪の主な問題は何ですか?
走行中に車体に付着した雪が落下し、軌道のバラスト(砂利)を跳ね上げて窓ガラスを破損させたり、分岐器の隙間に挟まって転換不能を引き起こしたりすることが問題となります。
電線着雪の対策はありますか?
着雪注意報の発令による警戒のほか、物理的な除去や、着雪しにくい電線の採用などが検討されます。
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参考文献
- 青木斌ほか著、地学団体研究会編『地球の水圏 : 海洋と陸水』東海大学出版会、1995年。
- 監修者和達清夫『新版 気象の辞典』東京堂出版、1976年。
- 久保田博『鉄道工学ハンドブック』グランプリ出版、1995年。
- 京都新聞「電柱に白ヘビ? 滋賀・湖南で珍現象「雪ひも」か」(2017年3月15日閲覧)