気象現象

雪まくり(スノーローラー)の発生メカニズムと特徴

雪まくり(スノーローラー)の発生メカニズムと特徴
風によって雪が地面の上を転がり、絨毯のように巻き上げられる自然現象「雪まくり(スノーローラー)」の発生条件や特徴について解説します。

📌 主なポイント

  • 雪まくりは、風の力で雪がシート状に巻き上げられて形成される自然現象である。
  • 形成には「氷の層」「適切な粘着性を持つ雪」「適度な風」という複数の条件が同時に必要である。
  • 中心部が空洞になっていることが多く、直径60cm程度まで成長する例がある。

雪まくり(英: snow roller)は、風の力によって地面に積もった雪がシート状に巻き上げられ、絨毯を巻いたような円筒形を形成する稀な気象現象である。その形状から「自然が作る雪だるま」とも形容されることがある。

発生のメカニズム

雪まくりが形成されるためには、複数の気象条件と地形条件が同時に満たされる必要がある。一般的に、以下の条件が揃った際に発生しやすい。

  • 氷の層の存在:地面に雪が直接付着しないよう、下層に氷の層が存在すること。
  • 雪の性質:雪が適度な粘着性を持ちつつも、氷の層から剥がれやすい状態であること。
  • 風の強さ:雪の層を巻き上げるのに十分な強さがあり、かつ雪を完全に吹き飛ばさない程度の風速であること。
  • 地形:雪が重みで転がりやすい傾斜地や、風が通り抜ける段差などが存在すること。

これらの条件がすべて都合よく重なることは非常に稀であるが、丘陵地帯のほか、平野部や市街地においてビル風などの局所的な強風によって形成される事例も報告されている。

形態的特徴

雪まくりは、人が手作業で作る雪だるまとは異なり、中心部が空洞になっていることが多い。成長すると直径が60cm程度に達することもあるが、風の強さや雪の供給量によってその大きさは左右される。

北海道小樽市で観測された雪まくり
北海道小樽市で観測された雪まくり
雪まくりの形成過程
雪まくりの形成過程
雪まくりの詳細
雪まくりの詳細
雪まくりの断面
雪まくりの断面
雪まくりの群生
雪まくりの群生

よくある質問

雪まくりはなぜ中心が空洞なのですか?
雪が地面を転がる際に、内側の雪が巻き取られずにその場に残ったり、雪の粘着力と風のバランスによって中心部が巻き込まれずに形成されるためです。
雪まくりはどこで見られますか?
丘陵地帯や平野部など、風が通りやすく雪が転がりやすい環境で発生します。市街地でもビル風などの影響で発生することがあります。

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参考文献

  • BBCニュース「珍しい自然の雪ロール 英南西部で「雪まくり」発生」(2019年2月4日)
  • 石坂雅昭、黒田久喜「富山市に発生したスノーローラーについて」『富山市科学文化センター研究報告』第3号(1981年)