化学基礎
水酸化ナトリウムの化学的性質と基礎的特徴

水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)の化学式、物理的性質、溶解度、および法規制や安全性について詳しく解説する専門事典記事です。
📌 主なポイント
- ✓水酸化ナトリウムの化学式は NaOH であり、苛性ソーダとも呼ばれる。
- ✓常温常圧で無色無臭の固体であり、強い潮解性を持つ。
- ✓毒物及び劇物取締法により、原体および5%を超える製剤が劇物に指定されている。
水酸化ナトリウム(すいさんかナトリウム、英: sodium hydroxide)は、化学式 NaOH で表される無機化合物であり、ナトリウムの水酸化物である。常温常圧ではナトリウムイオンと水酸化物イオンから構成されるイオン結晶であり、一般には苛性ソーダ(かせいソーダ)とも呼ばれる。強塩基(アルカリ)として非常に広く利用されており、工業的にも重要な基礎化学品のひとつに数えられる。
物理的および化学的性質
常温では無色無臭の固体であり、実験室や工業用途では白色の球粒状やフレーク状で扱われることが多い。密度は 2.13 g/cm³、融点は 591 K(約318°C)、沸点は 1661 K(約1388°C)である。また、潮解性が非常に強く、空気中に放置すると水分を吸収して表面が溶解状態になる。

水への溶解度は極めて高く、水中で完全に電離して水酸化物イオンを放つため強いアルカリ性を示す。溶解する際には激しい発熱を伴う。さらに、空気中の二酸化炭素を吸収する性質があり、水溶液を放置すると炭酸ナトリウムを生成する。

両性元素であるアルミニウムなどと反応して水素を発生する性質も持つ。

安全性と法規制
強いアルカリ性を示すため、生体組織のタンパク質や油脂を加수分解し、激しい化学熱傷を引き起こす。そのため、日本の毒物及び劇物取締法においては、原体および5%を超える製剤が劇物に指定されている。取り扱いに際しては保護具の着用が不可欠である。
よくある質問
水酸化ナトリウムの別名は何ですか?
苛性ソーダ(caustic soda)と呼ばれることが多くあります。
水酸化ナトリウムは水に溶けやすいですか?
水に非常に易溶であり、溶解する際には激しい発熱を伴います。
取り扱い上の主な危険性は何ですか?
強いアルカリ性による生体組織への腐食性があり、皮膚や目に付着すると化学熱傷を引き起こします。
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参考文献
Haynes, W. M. (ed.). CRC Handbook of Chemistry and Physics. 『化学の新研究 改訂版』三省堂、2019年。 毒物及び劇物取締法(e-Gov法令検索)