スプレー缶の仕組みと安全な取り扱い

📌 主なポイント
- ✓スプレーおよびエアゾール製品は、高圧ガスや機械的圧力によって液体を霧状・泡状にする装置である。
- ✓構造は主にキャップ、ボタン・バルブ・ディップチューブ、耐圧容器の3つから構成される。
- ✓防水スプレーなどの吸い込みにより呼吸困難や肺炎を引き起こす事例が報告されている。
スプレー(英語: spray)とは、高圧の気体や機械的な運動を利用して、液体を霧状や泡状などに噴霧する装置および製品の総称である。特に缶の内部にガス圧を封じ込めたものはエアゾール製品と呼ばれ、日用品から工業用まで広く利用されている。

構造と噴霧の仕組み
エアゾール製品は、主にキャップ、ボタン・バルブ・ディップチューブ、耐圧容器の3つの要素で構成されている。アクチュエーターと呼ばれるボタンを押してバルブを開くと、容器内部で圧力を受けている原液と噴射剤の混合物がディップチューブを通ってノズルの孔から一気に放出される。放出された内容は、減圧に伴う噴射剤の急激な膨張により微細な霧となり、ノズルの形状や内容物の特性に応じて泡やジェル状での吐出も可能となる。
使用上の注意
スプレー缶の本質は高圧ガス容器であり、取り扱いを誤ると破裂や引火、爆発などの事故につながるおそれがある。室温を越える高温状態が長時間続くと内部ガスが膨張し破裂の危険が増すため、直射日光の当たる場所や炎天下の車両内、暖房器具の周辺などに放置することは極めて危険である。
また、可燃性ガスが充填されている製品では、室内にガスが滞留した状態で換気扇やモーターなどの火花に引火して爆発事故が発生する事例が確認されている。そのため、室内で使用する際は十分な換気を行う必要がある。さらに、防水スプレーなどの細かい粒子を吸引した場合、呼吸困難や肺炎を引き起こすおそれがあるため注意が求められる[1]。
廃棄時の注意
使用済みスプレー缶の廃棄にあたっては、各自治体の定めるルールに従って排出する必要がある。かつては穴を開けてガスを抜く方法が一般的であったが、作業中のケガや引火事故などの危険性が伴うため、現在では完全に使い切った上で区分廃棄とする自治体が増加している。環境省も自治体に対して穴開けをしない方向での指導を継続している。