スティーヴン・グレイ:電気伝導を発見した18世紀の科学者
📌 主なポイント
- ✓スティーヴン・グレイは1666年頃にイギリスのカンタベリーで生まれた。
- ✓本業は染物屋でありながら、天文学や静電気の実験を行ったアマチュア科学者であった。
- ✓1729年に電気が物質を通じて遠くまで伝わる「電気伝導」を発見した。
- ✓1731年と1732年にコプリ・メダルを受賞した。
スティーヴン・グレイ(Stephen Gray, 1666年頃 - 1736年2月15日)は、イギリスのアマチュア科学者であり、本業は染物屋であった。電気伝導の発見者として科学史に名を残している。
前半生と天文学の活動
スティーヴン・グレイはケント州カンタベリーに生まれた。洗礼を受けたのは1666年12月26日である。家業の染物屋を継いだものの、彼の関心は自然科学、特に天文学や光学に向いていた。独学でレンズを研磨して望遠鏡を製作し、太陽黒点の観測などで正確な記録を残したことで評判となった。
その後、初代王室天文官であるジョン・フラムスティードの星図製作を補佐するようになった。しかし、フラムスティードがアイザック・ニュートンらとの論争に巻き込まれたため、グレイも科学界の主流派から距離を置かれることになった。一時期はケンブリッジ大学トリニティ・カレッジの天文台でロジャー・コーツの助手としても活動したが、のちにカンタベリーへ戻った。
電気伝導の発見
晩年はロンドンのチャーターハウス(救貧院)に居住し、ジョン・フラムスティードらの尽力により年金を受給しながら静電気の実験を再開した。
1729年、グレイはガラス管を摩擦して起こした静電気(「電気の効力」)が、コルク栓やモミの棒、さらに長い糸や金属線を介して離れた場所まで伝播することを実験によって見出した。友人であるグラヴィル・ウィーラーとの共同実験では、絹糸などの絶縁体で支持することで電気が遠くまで伝わること、金属のワイヤなどでは電気が逃げる(漏電する)ことを確認し、導体と不導体の区別を見出した。
晩年の評価
アイザック・グレイの死後、ハンス・スローンが王立協会の会長に就任したことでグレイの業績がようやく公式に認められるようになった。1731年と1732年の2度にわたり、第一回および第二回のコプリ・メダルを受賞し、1733年には王立協会のフェローに選出された。1736年にチャーターハウスで死去した。
よくある質問
スティーヴン・グレイの主な業績は何ですか?
スティーヴン・グレイの本業は何でしたか?
スティーヴン・グレイはどのような賞を受賞していますか?
関連記事
参考文献
- Bernal, John Desmond (1997). A History of Classical Physics: From Antiquity to the Quantum, p. 284. Barnes & Noble Books. ISBN 0760706018.
- Benjamin, Park (1898). A History of Electricity (the Intellectual Rise in Electricity) from Antiquity to the Days of Benjamin Franklin, pp. 470-71. New York: John Wiley & Sons.
- “Gray; Stephen (? 1666 - 1736)”. Record (英語). The Royal Society. 2012年4月25日閲覧.