地理
水郷(すいごう・すいきょう):河川や湖沼が織りなす水辺の景観

水郷(すいごう・すいきょう)の定義、歴史的背景、および日本や中国における代表的な水辺の景観地について解説します。
📌 主なポイント
- ✓水郷は、河川や湖沼が発達した低湿地帯やその景観を指す。
- ✓利根川下流域から霞ヶ浦にかけての地域は「水郷」の固有名詞的な呼称として定着している。
- ✓福岡県柳川市の水郷景観は、2015年に国指定名勝となった。
- ✓滋賀県近江八幡市の水郷は、景観法適用第1号である。
水郷(すいごう、すいきょう)とは、河川や湖沼が多く存在する低平な湿地帯や、その水辺の景観を指す言葉です。古くは「水のほとりの村」を意味する言葉として広く用いられてきました。
歴史的背景と呼称
明治時代から昭和初期にかけて、「すいきょう」という読みで水のほとりの村を指す言葉として定着していました。その後、利根川下流域から霞ヶ浦にかけて広がる低湿地帯を、他の地域と区別して固有名詞的に「すいごう」と呼ぶようになりました。この地域は、千葉県香取市、茨城県潮来市、鹿嶋市を含み「水郷三都」と称されています。

日本国内の代表的な水郷
日本各地には、その土地の歴史や地形を生かした水郷が存在します。
- 利根川下流域・霞ヶ浦周辺:水郷筑波国定公園に指定されており、かつては舟運が交通の要として発達しました。
- 福岡県柳川市:市街地に縦横に走る掘割が特徴です。北原白秋が柳川を水郷と呼んだことが知られており、2015年にはその景観が国指定名勝となりました。
- 滋賀県近江八幡市:西の湖周辺のヨシ原と八幡堀は、景観法適用第1号として知られています。
- 大分県日田市:「すいきょう」と読みます。江戸時代に治水工事が行われ、農業用水や通船の水路が整備されたことが礎となっています。

中国の水郷
中国の江南地方には、歴史的な町並みと水路が一体となった「江南水郷古鎮」が数多く存在します。蘇州市の周荘や同里、浙江省の烏鎮などが代表的です。


よくある質問
「すいごう」と「すいきょう」の読み方の違いは?
一般的に「すいごう」は利根川下流域など特定の地域を指す際に用いられ、「すいきょう」は水のほとりの村や景勝地を指す一般的な呼称として使われることが多いです。
水郷三都とはどこですか?
千葉県香取市、茨城県潮来市、鹿嶋市の三都市を指します。
柳川が水郷と呼ばれる理由は?
市街地に縦横に張り巡らされた掘割が特徴的であり、その景観から水郷と呼ばれています。北原白秋が柳川を水郷と呼んだことが広まりのきっかけとされています。
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参考文献
- 佐原市史 (1966年)
- 横尾文子「北原白秋の目を通してみた柳川の水郷景観」『佐賀女子短期大学研究紀要』第43巻 (2009年)
- 文化庁 文化遺産データベース「利根川・渡良瀬川合流域の水場景観」
- 柳川市観光公式サイト「掘割が作り出すまち並み」