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タンデムローター方式のヘリコプター構造と歴史

タンデムローター方式のヘリコプター構造と歴史
タンデムローター方式のヘリコプターにおける構造上の特徴やトルク相殺の仕組み、歴史的な代表機について解説する百科事典記事です。

📌 主なポイント

  • タンデムローター方式は、前後に配置した2つのメインローターを互いに逆回転させてトルクを打ち消す。
  • フランク・パイアセッキが率いた企業により、1945年3月7日に世界初のタンデムローター機PV-3が初飛行した。
  • 駆動機構の負荷が分散されるため大型化しやすく、機体後部に荷物の積み下ろし用ハッチを設けやすい特徴がある。

タンデムローターとは、ヘリコプターにおいてメインローターの反トルク(カウンタートルク)を打ち消す方式の1つであり、前後に2つのメインローターを配置する形式を指します。

タンデムローター機に関連する画像
タンデムローター機に関連する画像

機構と特徴

一般的なシングルローター式のヘリコプターでは、機体中央のメインローターが生じる回転トルクを、機体後部のテイルローターで打ち消す構造を採用しています。これに対してタンデムローター式は、機体の上部前後にそれぞれ垂直軸のメインローターを配置し、互いに逆回転させることでトルクを相殺します。

駆動関係の機構や負荷が二分されるため大型化が容易であり、ローターの直径を小さく抑えられる利点があります。また、重量物を搭載する際の重心位置の許容範囲が広く、キャビン後部に大型のハッチを設けやすいといった優れた収容能力を持ちます。

タンデムローターの動作を示す画像
タンデムローターの動作を示す画像

一方で、飛行中に一方のローターが他方の後流に巻き込まれる干渉を避けるため、通常は後方ローターを前方ローターよりも高い位置に配置する設計が採用されます。

歴史と代表的な機体

タンデムローター式のパイオニアとして知られるのはフランク・パイアセッキです。彼が創業したパイアセッキ・ヘリコプター社により、1945年3月7日に世界初となるタンデムローター式ヘリコプター「PV-3」の初飛行が成功裏に実施されました。

  • アメリカ合衆国:パイアセッキ HRP、H-21、バートル CH-46、ボーイング・バートル CH-47など
  • イギリス:ブリストル ベルヴェデア
  • ソビエト連邦:ヤコヴレフ Yak-24

よくある質問

タンデムローター方式とはどのような仕組みですか?
機体の上部前後に2つのメインローターを配置し、それぞれを逆回転させることでローターの反トルクを打ち消す仕組みです。
タンデムローターの主な利点は何ですか?
駆動機構の負荷が分散するため大型化が容易であり、重心位置の許容範囲が広く、機体後部に大きなハッチを設けて貨物や人員の収容力を高められる点にあります。
世界初のタンデムローター機は何ですか?
フランク・パイアセッキが開発したPV-3であり、1945年3月7日に初飛行を成功させました。

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参考文献

江畑謙介『艦載ヘリのすべて―変貌する現代の海洋戦』原書房、1988年。
希代文宏「航空掃海夢譚」『第3巻 回転翼機』水交会、2012年。
松崎豊一「CH-47チヌーク 開発の経緯」『CH-47 チヌーク』イカロス出版、2020年。