日本の軍事史

帝国在郷軍人会

帝国在郷軍人会
1910年から1945年まで存在した日本の予備役・後備役軍人による組織、帝国在郷軍人会の歴史、目的、組織構造について解説します。

📌 主なポイント

  • 1910年11月3日に設立され、1945年に解散した。
  • 予備役・後備役軍人の精神鍛錬や召集事務の支援を主な目的としていた。
  • 陸軍省および海軍省の共同監督下に置かれていた。
  • 1937年時点での会員数は約300万人に達していた。

帝国在郷軍人会(ていこくざいごうぐんじんかい)は、かつて日本に存在した、現役を離れた予備役および後備役の軍人によって構成される全国的な組織である。1910年(明治43年)に発足し、1945年(昭和20年)の敗戦まで存続した。

設立と目的

1910年11月3日、軍人精神の向上、軍事知識の普及、および傷痍軍人や軍人遺族の救護を目的として設立された。初代総裁には伏見宮貞愛親王が就任した。組織の編成にあたっては、当時の陸軍省軍事課長であった田中義一がドイツの制度を参考にしたとされる。当初は陸軍のみを対象としていたが、1914年(大正3年)には海軍も対象に加えられ、陸海軍共通の組織となった。

在郷軍人会表彰式
在郷軍人会表彰式(1944年2月、広島陸軍被服支廠にて)

組織と活動

本部は東京に置かれ、各府県に支部、市町村や企業単位で分会が設置された。組織の運営は陸軍省および海軍省の監督下にあり、各地の師団司令部や連隊区司令部が支部・分会の指導にあたった。

主な活動内容は以下の通りである。

  • 軍人精神の鍛錬および軍事学術の研究
  • 召集事務の幇助、徴兵検査への協力、入営予定者への予習訓練
  • 戦没者慰霊および遺族への慰藉
  • 青少年団の指導協力や社会公益事業への参加

1936年(昭和11年)に「帝国在郷軍人会令」が公布・施行されると、軍部の政治的影響力強化に協力する側面が強まり、天皇機関説撲滅運動などにも関与した。

解散とその後

1945年8月31日、帝国在郷軍人会の解散が宣言され、同年11月5日には帝国在郷軍人会令が廃止された。戦後、1947年1月4日に施行された公職追放令により、一定の役職にあった会員は公職から追放された。現在、自衛隊のOB組織としては公益社団法人隊友会が存在する。

よくある質問

帝国在郷軍人会はいつ設立されましたか?
1910年(明治43年)11月3日に設立されました。
帝国在郷軍人会の主な目的は何でしたか?
軍人精神の向上、軍事知識の普及、傷痍軍人や軍人遺族の救護、および召集事務の支援などを目的としていました。
帝国在郷軍人会はいつ解散しましたか?
1945年(昭和20年)8月31日に解散が宣言されました。

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参考文献

  • 『日本文化団体年鑑 昭和十三年版』財団法人日本文化中央連盟、1938年。
  • 宮内庁『昭和天皇実録第七』東京書籍、2016年。
  • 函館市地域史料アーカイブ「恵山町史 第3編 行政 第4章 占領下の行政」。
  • 鳥取県広報 号外 昭和26年6月30日 公告 指定理由取消公告書。