無機化学
水酸化ツリウム(III)の性質と化学的特性

水酸化ツリウム(III)(Tm(OH)3)の化学的性質、合成方法、および熱分解プロセスについて解説します。希土類元素の化合物としての特性を網羅。
📌 主なポイント
- ✓化学式は Tm(OH)3 である。
- ✓可溶性のツリウム塩溶液にアンモニア水を加えることで合成される。
- ✓加熱によりオキシ水酸化ツリウム(TmO(OH))を経て、酸化ツリウム(III)(Tm2O3)へと分解する。
- ✓酸と反応してツリウム(III)塩を生成する。
水酸化ツリウム(III)(英: Thulium(III) hydroxide)は、化学式 Tm(OH)3 で表される無機化合物です。希土類元素であるツリウムの酸化物水和物であり、他のランタノイド水酸化物と同様の化学的挙動を示します。

合成方法
水酸化ツリウム(III)は、可溶性のツリウム塩(塩化ツリウムや硝酸ツリウムなど)を含む水溶液に、アンモニア水などの塩基を加えることで沈殿として得ることができます。
化学的性質
水酸化ツリウム(III)は、酸に対して高い反応性を示し、対応するツリウム(III)塩を生成します。また、加熱による熱分解プロセスを経て、段階的に酸化物へと変化します。
- 熱分解: 高温条件下では、まずオキシ水酸化ツリウム(TmO(OH))へと分解し、さらに加熱を続けることで最終的に酸化ツリウム(III)(Tm2O3)となります。
- 有機化学反応: 無水エタノールおよびアセチルアセトンの存在下で反応させると、ツリウムアセチルアセトナートを生成します。この生成物は、溶液を冷却することで沈殿として回収可能です。

よくある質問
水酸化ツリウム(III)はどのように合成されますか?
可溶性のツリウム塩を含む水溶液にアンモニア水を加えることで、沈殿として得ることができます。
水酸化ツリウム(III)を加熱するとどうなりますか?
高温で加熱すると、段階的に分解が進み、オキシ水酸化ツリウム(TmO(OH))を経て、最終的に酸化ツリウム(III)(Tm2O3)になります。
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参考文献
- 《无机化学丛书》. 第七卷 钪 稀土元素. 易宪武 等主编. 科学出版社. P168~171.
- Perry, Dale L. (2011). Handbook of inorganic compounds (2nd ed.). Boca Raton: Taylor & Francis. p. 429. ISBN 978-1-4398-1461-1.
- Spencer, James Frederick (1919). The metals of the rare earths. Longmans, Green and Co., London. pp. 152-153.