電気工学・物理学

特性インピーダンスの基礎と電気工学・電磁気学における解説

特性インピーダンスの基礎と電気工学・電磁気学における解説
特性インピーダンスの定義や分布定数回路、電磁気学における電磁波の特性インピーダンス、真空中の値についてわかりやすく解説します。

📌 主なポイント

  • 特性インピーダンスは電気回路学における分布定数回路での電圧と電流の比である。
  • 電磁気学においては、電磁波の電場と磁場の比を指す。
  • 物理学者のオリヴァー・ヘヴィサイドによって導入された概念である。
  • 無損失線路の場合、特性インピーダンスはLとCの比の平方根で表され、周波数に依存しない定数となる。

特性インピーダンス(とくせいインピーダンス、英: characteristic impedance)は、電気回路学における交流伝送の分布定数回路での電圧と電流の比、および電磁気学における電磁波を取り扱う場合の電界と磁界の比を指す物理量である。この概念は物理学者のオリヴァー・ヘヴィサイドによって導入された。

分布定数回路の特性インピーダンス

抵抗、インダクタ、キャパシタ等の個別の素子を持つ集中定数回路に対し、交流電圧や電流の伝送を意図したケーブル等で、波長に対して伝送路のサイズが無視できない回路を分布定数回路(分布定数線路)と呼ぶ。一様な伝送路を進む電圧と電流の比は、線路の種類や構造から決まる電気的特性によって定まり、これを特性インピーダンスと呼ぶ。

角周波数の式
交流の角周波数を示す数式

一様な伝送路における特性インピーダンス Z₀ は次式で表され、周波数の関数となる。

特性インピーダンスの一般式
一般の分布定数線路における特性インピーダンスの式

ここで、RLGC はそれぞれ伝送路の単位長あたりの直列抵抗、直列インダクタンス、並列コンダクタンス、並列静電容量である。単位はインピーダンスと同じくオーム(Ω)である。さらに、伝送線路が無損失(R = 0G = 0)の条件では次のように簡略化され、周波数に無関係な定数となる。

無損失線路の特性インピーダンス
無損失線路における特性インピーダンス

電磁波の特性インピーダンス

電磁波における特性インピーダンス(英: Wave impedance)は、電場 E と磁場 H の比である。電磁波が伝播する媒質の誘電率を ε、透磁率を μ とすると、特性インピーダンス Z は次式で示される。

電磁波の特性インピーダンスの式
媒質の誘電率と透磁率を用いた特性インピーダンスの定義

真空中の特性インピーダンス Z₀自由空間のインピーダンスとも呼ばれ、約 376.73 Ω である。真空中の光速度 c₀ を用いた構成方程式にも関連している。

真空中の光速度
真空中の光速度を表す記号
真空の構成方程式
真空のインピーダンスを用いた構成方程式

よくある質問

特性インピーダンスの単位は何ですか?
インピーダンスと同じく、オーム(Ω)です。
真空中の特性インピーダンスはどのくらいですか?
約376.73オームであり、自由空間のインピーダンスとも呼ばれます。
誰によって導入された概念ですか?
物理学者のオリヴァー・ヘヴィサイドによって導入されました。

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参考文献

  • NIST, CODATA Value: characteristic impedance of vacuum.