行政

統括官(国家公務員の職名)

国家公務員の職名である「統括官」について、中央省庁における局長級の分掌官としての役割や、地方支分部局における専門職としての位置付けを解説します。

📌 主なポイント

  • 統括官は中央省庁において局長級の分掌官として設置される。
  • 運用形態には単独で業務を担う「単官型」と、複数で分掌する「複数官型」がある。
  • 地方支分部局(国税局、税務署、税関など)では、課長級や専門官として「統括」を冠する職名が使用されている。

統括官(とうかつかん)は、日本の国家公務員における職名の一つです。中央省庁においては局長級の分掌官として設置されており、中央省庁再編に伴う組織の効率化や柔軟な事務遂行を目的として導入されました。一方で、地方支分部局においては課長相当職や専門官職として運用されるなど、配置される組織によってその役割や格付けが異なります。

中央省庁における統括官

中央省庁における統括官は、官房および局の所掌に属さない事務を能率的に遂行するために設置されます。局長に準ずる職として位置付けられており、その運用形態は大きく分けて「単官型」と「複数官型」の二つが存在します。

単官型と複数官型

  • 単官型:専門的な知識に基づき、局長級の判断が求められる業務を単独で担当します。職務は「……をつかさどる」と定められています。
  • 複数官型:機動的かつ柔軟な事務分担が必要な場合に設置されます。複数の分掌職で業務を分担し、職務は「命を受けて、……を分掌する」と定められています。

複数官型の場合、一般的に「政策統括官」と称されることが多く、内閣府や総務省、厚生労働省、国土交通省などに配置されています。また、デジタル庁や復興庁などでは「統括官」という名称がそのまま用いられています。

地方支分部局における統括官

中央省庁の地方支分部局では、従来の課・係制に代わり、柔軟な機能を持つ「専門官制」を採用する組織があり、その中で統括官の名称が用いられます。

国税局・税務署

国税局や税務署では、部門制への移行に伴い「統括国税徴収官」や「統括国税調査官」などのポストが設置されました。これらは従来の係単位の業務を掌握する課長級のポストとして機能しており、略称として「統括官」と呼ばれます。

税関

税関においても、統括監視官、統括審査官、統括調査官、統括審理官といった職が置かれています。これらは予算定員上「統括専門官」として包括されることもあります。

海上交通センター

海上交通センターの運用管制課では、運用管制官を指揮する「統括運用管制官」が置かれています。東京湾海上交通センターのように、全体の管制業務を統括する「上席統括運用管制官」が配置されている例もあります。

よくある質問

中央省庁の統括官はどのような役割ですか?
官房や局の所掌に属さない事務を能率的に遂行するための局長級の職です。専門的な判断が求められる業務を単独または複数で分掌します。
「単官型」と「複数官型」の違いは何ですか?
単官型は特定の業務を単独でつかさどる形式で、複数官型は機動的な事務分担のために複数の職で業務を分掌する形式です。
地方支分部局での統括官はどのような位置付けですか?
主に課長相当職や専門職として配置されています。例えば税務署では部門制における課長級ポストとして、海上交通センターでは運用管制官を指揮する役割として設置されています。

関連記事

中央省庁再編国家公務員局長課長地方支分部局

参考文献

  • 総務省組織令(平成十二年政令第二百四十六号) 第二条
  • 内閣官房組織令(昭和三十二年政令第二百十九号)第五条の二
  • 指定職俸給表の適用を受ける職員の号俸の定め並びに職務の級の定数の設定及び改定に関する意見の申出
  • 標準的な官職を定める政令に規定する内閣府令で定める標準的な官職等を定める内閣府令の一部改正について
  • 標準的な官職を定める政令に規定する内閣官房令で定める標準的な官職等を定める内閣官房令