物理学・化学
三重水素(トリチウム)の基礎知識と物理的性質

三重水素(トリチウム)の物理的特徴、自然界における存在、歴史、および利用や環境への影響について解説する百科事典記事です。
📌 主なポイント
- ✓三重水素(トリチウム)は陽子1つと中性子2つから構成される水素の同位体である。
- ✓半減期は12.32年であり、ベータ崩壊によってヘリウム3へと変化する。
- ✓二重水素との核融合反応(D-T反応)における主要な燃料として研究されている。
三重水素(さんじゅうすいそ)またはトリチウム(英: tritium、記号: T)は、質量数が3である水素の同位体です。原子核は1つの陽子と2つの中性子から構成されており、半減期12.32年でヘリウム3(3He)へとβ崩壊する放射性同位体として知られています。
物理的特徴と崩壊
三重水素は、弱いβ線を放射しながら崩壊するベータ放射体です。

放出される電子の平均運動エネルギーは5.7 keVであり、残りのエネルギーは反電子ニュートリノによって持ち去られます。発生する低エネルギーのβ線は人間の皮膚を貫通しないため外部被曝の危険性は低いとされていますが、内部被曝などの取り扱いには注意が必要です。
核融合反応の燃料
二重水素(D)と三重水素(T)を反応させる熱核反応(D-T反応)は、二重水素同士の反応に比べて必要な温度や圧力の条件が低いため、核融合反応の燃料として研究されています。

現在、ITERをはじめとする核融合実験炉の燃料として重要な位置を占めています。
よくある質問
三重水素の半減期はどれくらいですか?
三重水素の半減期は12.32年です。
トリチウムという名称の由来は何ですか?
ギリシャ語で「三番目」を意味する「trítos(トリトス)」に由来しています。
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参考文献
- Tritium, Encyclopedia Britannica.